物騒なニュースが飛び込むたびに、チャートが跳ね上がる。今、私たちの「お金」の常識が根底から揺らいでいる。
先週末、イスラエルとアメリカによるイランへの攻撃という衝撃的な速報が流れた。これを受けて国内の金価格は一気に1000円以上も急騰。2日、金の国内小売価格の指標である田中貴金属工業は1グラムあたり3万305円に設定し最高値を更新した。先週末の同じ時間帯に発表された価格よりも1500円以上も上昇し、金が「高嶺(高値)の花」状態だ。
なぜ、世界が荒れると「金」が高騰するのか。そして、私たちは何を信じればいいのか――。究極の資産「ゴールド」の正体とはーー
貯金するなら金を買え
「有事の金」という言葉がある。これは「資産としての金(ゴールド)」は不安定な情勢においても価値が下がりにくいことを指している。経済や社会が混乱すると、通貨や株式の価値が不安定になり、信用リスクのない金への注目が高鳴る。今回の急騰にはネット上でも悲鳴に近い驚きが広がってる。
「戦闘で多くの人が亡くなっているのに価格が高騰することに違和感を覚える人が多いようですが、“10年前の自分に貯金するなら金を買えと言ってやりたい”なんて声も聞こえてきます。株は紙切れに、通貨は戦争で不安……、だったらこれを機に現金だけを持つリスクを考え直した方がいいという意見が目立ちますね」(同前)
さらに、専門家はこの現象を“質への逃避”だと分析する。
「国家の信用が揺らぎ、法定通貨がただの紙切れになるような最悪の事態でも、金そのものの価値がゼロになることはありません。供給量に限りがある金の希少価値は、増刷され続ける通貨とは正反対の性質を持っています」(金融アナリスト)
さらに、トランプ大統領による「世界秩序への揺さぶり」が続く限り、この傾向は止まらないとの見方も。平和になれば価格が下がるかと思いきや、政府債務が膨らみ続ける現代では、むしろ「通貨の価値下落」を背景に金が選ばれ続けるという皮肉な構図が浮かび上がる。






















