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ー ええ加減にせえよ、ほんま

 

 自身の秘書の会社への公金還流疑惑を『しんぶん赤旗日曜版』に報じられた日本維新の会・藤田文武共同代表が、記者の名刺をSNSに公開した問題。

『しんぶん赤旗日曜版』は削除と謝罪を要求し、回答期限を11月10日に設定したが藤田共同代表のXには依然名刺が掲出されたままだ。

「赤旗側は“削除と謝罪がない場合には、法的な検討に入ることをご了承ください”としていますが、藤田さんに動く気配はありません。名刺を晒された記者のもとには約1万2700通ものメールが届き、業務を妨害されているようです」(全国紙政治部記者)

 藤田共同代表はこの問題に触れた記者会見での質問に「それは自由じゃないですか?」「何がおかしいんですか?」「それはあなたの感想であって、一般的な商習慣というのを全く知らないだけだと思います」と、感情を露わにしたことで「態度が悪い」と大炎上。

 12日に行われた記者会見で「いろいろな指摘はあると思うが、真摯に対応したい」とコメントするも、その後の動きは見られない。これらの対応に国民民主党の榛葉賀津也幹事長は「もやもや感を感じる」などと発言している。

ええ加減にせえよ、ほんま

 会見後にもネットメディアなどに出演。自身の“態度の悪さ”を反省しながらも記者への業務妨害については「名刺を公開したせいではない」と言い、「ちなみにうちの電話もむちゃくちゃ鳴ってますから、両方に鳴ってるってことで」と苦笑。しかし『しんぶん赤旗』は共産党の機関紙であることから「赤旗は報道機関ではない」という姿勢を崩さず、名刺の削除には応じない構えのままだ。

 9日には『中田敦彦のYouTube大学』にも出演。そこでも藤田共同代表の“態度”について、中田氏がアドバイスをするシーンがあった。

「中田さんは“藤田さんは非常にロジカルに説明するからこそ、たくさん喋れば喋るだけ言い訳してる感が出ますよね”といい、“『悪いことないんですけど、もうやめますわ』ぐらいの二言ぐらいの大阪弁で答えるといい”とアドバイスしたんです。これには藤田さんも笑いながら“それいいかもしれないですね”と、非常に和やかな雰囲気でした」

 さらに中田氏は藤田代表の話し方について「すごいロジカルだからこそエモーショナルな人たちが逆に疑っちゃいそう」と分析。藤田共同代表も中田氏の「アドバイスに従う」と笑顔を見せた。

 しかし前出の記者は、この“二言の大阪弁で答える”という部分に懸念を示し、苦笑しながら続ける。

「これは、新たな炎上リスクをはらんでいます(笑)。昨年1月、『政治とカネ』をテーマにした衆院予算委員会の質問中に、野党からのヤジに対し放った藤田さんのあの“二言の大阪弁”を忘れた人はいないのでは?藤田さんはヤジった議員の方を向き、指をさしながら『いらんこと言うなよ、ほんま』『ええ加減にせえよ、ほんま』と吐き捨て、委員長に“ご静粛にお願いします”と制されたことがあったんです」

 この発言は当時ニュースにも取り上げられ「国会の場でキレすぎだろ」「議事録に残るのか」など問題視する声も上がっていた。

 誠実さと透明性を求められる政治家である以上、ロジカル云々以前に、感情的にならない細やかな説明を果たすことがいちばんなのかもしれない。