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ー 長すぎた“女中パート”

 

 12月12日、NHK朝ドラ『ばけばけ』の第55回が放送され、番組の最後に第12週「カイダン、ネガイマス。」の予告が流れて話題になっている。

長すぎた“女中パート”

『ばけばけ』は松江の没落士族の娘である小泉セツと、その夫で日本の怪談を世界に紹介した作家・小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)をモデルに、怪談を愛してやまない夫婦の日常を描く作品。

 ドラマは現在、主人公の松野トキ(高石あかり)が英語教師のヘブン(トミー・バストウ)の住み込み女中になり、12日の放送ではヘブンに恋心を抱いていたリヨ(北香那)の恋が終わり、トキに意味深な言葉を残して去っていくシーンが描かれたのち、番組の最後に次週予告が放送された。

「その次週予告で、ナレーションを務める阿佐ヶ谷姉妹が『次回ついにアレが来るのよ』『アレ?』『アレよ~』『え、どのアレ?』『あのアレよ』『あのアレ?』と盛り上げ、吉沢亮さん演じる錦織友一の『怪談を教えて差し上げてくれないか』というセリフに続き、ヒロインのトキがヘブンを前にロウソクをつけて『お待たせいたしました』と語るシーンが流されました」(テレビ誌ライター、以下同)

 トキがヘブンに怪談を話すときがついにきそうな“気配”に、阿佐ヶ谷姉妹だけでなく、SNS上でも《ついに怪談きた》《待ってました!》と喜びの声が聞かれた。

 だが、その一方で《やっとここまできたか…一生怪談話出ないかと思ったからよかったよw》《前に進むのが本当に遅い作品》という厳しい意見も。

「ヒロインのトキが英語教師のヘブンと結婚することは視聴者ならわかっていること。それなのにトキがヘブンの住み込み女中になってから1か月ほど放送が続きましたが、一向に2人の恋仲は進まず、それどころか、ヘブンに恋するリヨからトキは恋路の応援を頼まれる始末。ストーリーのテンポが遅いわりに本筋とは関係のない“笑いの要素”もちょこちょこ挟まれるので、ここまで長かったという意見が出るのもうなずけます」

 物語が前に進まない“女中パート”がひと月以上続いていることもあり、徐々にSNS上で増え始めた“ばけばけ反省会”というハッシュタグ。

「朝ドラの“〇〇反省会”というワードは2022年の『ちむどんどん』から本格的に使われ始めました。毎朝の放送終了後に“#ちむどんどん反省会”というハッシュタグがSNSのトレンドワードに浮上するなど、近年の朝ドラでは稀なほど、悪い意味で盛り上がりました。その影響もあり、『ちむどんどん』の平均視聴率は最終的に15.8%。これは、2010年にいまの放送時間になって以降、当時では最低の数字でした」

『ばけばけ』は、次週から物語の“本丸”である怪談話が満を持して登場。“#ばけばけ反省会”に負けない盛り上がりをファンは期待していることだろう。