■“クマ”に見る疲れ度サイン

 睡眠不足の“お疲れ顔”でいちばんわかりやすいのが、目の下にできるクマ。3つのクマの見分け方を伝授!

【レベル1/青クマ】
睡眠不足で現れる典型的なクマ。疲れにより、血流が悪くなることで起こる。目もとの皮膚を引っ張ると薄くなり、コンシーラーや化粧で隠れるのが特徴。睡眠をしっかりとることや肩のマッサージで改善できる。

【レベル2/黒クマ】
目のまわりのたるみにより、下まぶたと頬の間に影ができてクマに見える状態。加齢や肌の乾燥で起きる。目尻の皮膚をこめかみに向けて引っ張ると消える。化粧では隠せない。睡眠の質を高めることはもちろん、入念なケアで肌状態を改善すると消える。

【レベル3/茶クマ】
肌に色素が沈着した状態。原因は、肌のこすりすぎなどでの色素沈着、肌のくすみなど。目のまわりの皮膚を引っ張っても消えず、睡眠をとっても改善しない。黄色やオレンジのコンシーラーで隠すことができる。

睡眠不足は姿勢にも影響

 睡眠の状態は、身体にも現れる。デコルテがよく見える服装で鏡の前に立ち観察すると、左右で肩の位置が違っていたり、肩が内側に入って猫背になっていたりはしないだろうか。そういった身体の歪みや姿勢の悪さを感じたら、睡眠に問題がある可能性が高い。睡眠時間を確保していたとしても、睡眠の質や睡眠中の姿勢に問題があることも考えられる。

「もうひとつのバロメーターは、朝、疲れが抜けているか。日中、どんなに疲れても、ひと晩眠れば本来は回復するもの。朝もどんよりする人は、睡眠環境を見直してみて」(藤本先生)

上質な睡眠が美肌に! 免疫力をも上げる理由

■脳をメンテナンスしてくれる睡眠

 なぜ睡眠が美に直結するのかを知るために、まずは睡眠が脳にとってどんな働きをするかを知ろう。

 人間の睡眠には、身体が眠っているのに脳が起きているレム睡眠と、身体も脳も眠るノンレム睡眠がある。そして、睡眠には、脳を「作る」「育てる」「守る」「修復する」「より働きをよくする」の5つの役割が。

 脳が未完成な子ども時代は、脳を「作る」「育てる」レム睡眠が大切で、脳が成熟した大人にとっては、脳を「守る」「修復する」ノンレム睡眠が大きな意味をもつ。

 大人の眠りは、最初は夢を見るレム睡眠がやってきて、やがて深いノンレム睡眠に切り替わる。このノンレム睡眠中に、脳のメンテナンスが行われ、また脳が老廃物を放出し、必要な栄養素を取り込むのも、睡眠中とされている。眠りは脳をリフレッシュさせてくれる大切なアクションなのである。