「以前はストイックに仕事に取り組んでいて、撮影が終わると家に直帰して台本を読んで、寝て……と役柄中心の生活だったんです。でもお酒を飲むようになってからはオンオフの切り替えがうまくなったし、フットワークも軽くなりましたね」

 映画『世界は今日から君のもの』で引きこもりのフリーターを演じた門脇麦(24)。内向的な役柄を演じることが多いが、最初は戸惑いを感じていたという。

「自分ではポジティブで男っぽい性格だと思っていたので、芸能界に入って自分の見られているイメージとのギャップに戸惑いました。“実は暗いのかな?”と思った時期もありましたが、1周回ってやっぱり暗くないやって(笑)」

 吹っ切れるキッカケとなったのが、2年前に急性喉頭蓋炎(こうとうがいえん)での緊急入院。

「デビューして2~3年までは、重たい役を演じると役柄に影響されて、どんよりとした日々を過ごしていたんです。でも緊急入院して死にかけたときに、人間ってあっという間に死んじゃうものなんだ。だったら楽しんで生きたほうがいいなって考えに変わって、楽しむための努力をするようになりましたね」

アルバイト経験が演技でも役立っている

 劇中では変な出来事に巻き込まれてしまうが、実際も巻き込まれるタイプ?

「う~ん、どっちの要素もあると思います。私っていらない我慢強さがあって、仕事でもプライベートでもストレスをため込むので、限界に達すると一気に爆発するんです。その爆発した状態を見た人はビックリするかも(笑)」

 ゲームのバグを探すアルバイト姿もさまになっていたけど、アルバイトの経験は?

「学生時代はスーパーマーケットのお惣菜コーナー。このお仕事を始めてからはシフトを組むのが難しくなったので、派遣でコンサートの荷物チェックやチラシを新聞に挟みこむ仕事をしました。バイト先でいろんなタイプの方を見たので、演技をするうえでも勉強になりましたね」

 引きこもり役だが、決して暗い女の子の話ではないと力強く語る。

「引きこもりってワードがつくと暗いってカテゴライズされがちですが、今回演じた真実は自分の世界があって、好きなものを大事にしたいという気持ちであふれている女の子。今の世の中は、情報量が多すぎて本当に自分が好きなものや幸せについて感じづらくなっている気もします。この作品が自分にとって本当に大切なものを見つめ直すキッカケになったらうれしいですね」

<映画情報>
『世界は今日から君のもの』
出演/門脇麦、三浦貴大ほか。7月15日(土)東京・渋谷シネパレスほか全国順次公開。配給:アークエンタテインメント

(c)クエールフィルム sekakimi.com