棋士番号って?

 四段に上がった順番でもらう棋士の番号。栄えある1番は、大正から昭和初期に活躍した金易二郎名誉九段。現時点で、312番まで登録されている。藤井六段は307番。羽生永世七冠は175番、昨年引退した加藤一二三九段は64番だ。

段位はどうやって上がる?

 勝ち星の数に応じて昇段する。ただし、昇段と同時に勝ち星はリセットされ、再び“0勝”から積み上げていく。または『順位戦』でも昇段できる。A級に昇級すれば、同時に八段に昇段できるなど、左ページ下図のとおり。藤井六段は、わずか16日で五段から六段へと昇段したが、これは“五段昇段後、全棋士参加の棋戦で優勝”という規定を満たしたため。このように、タイトルや一般棋戦で優勝した場合なども昇段できる。

対局料っていくら?

 プロ棋士は、対局をすれば勝敗を問わず対局料が支払われる。各大会によって対局料は異なり、公表されているケースは少ないが、竜王戦の対局料は公表されている。各組を勝ち抜いた棋士で挑戦者を争う本選トーナメントにおいては、1回戦で約45万円、2回戦で約50万円、3回戦で約75万円……と勝ち上がるほど額も増えていく。なお、対局料や賞金は、大会のスポンサー(新聞社など)から各棋士に支払われている。

棋士に給料はあるの?

 そもそも、プロ棋士は段位とは別に、A級〜C級2組のどこかに所属している。昇級・降級は各リーグでの『順位戦』の結果によって決まる。そして、順位戦に限っては、対局料がない。そこで、対局料に相当するものが“固定給”という形で毎月支払われている。もちろん、その金額はリーグによって異なる。

「私がC級2組にいたときの月給は約3万円。当時、大卒サラリーマンの初任給が8万円だった時代です。ガク然としたのを覚えています(笑)。現在の固定給も、当時の数倍程度でしょう」(青野九段)

タイトル戦はいくつ? 賞金は?

 プロ棋戦は、8大タイトル戦と公式棋戦(一般棋戦)に分けられる。優勝賞金が最も高いタイトル戦は竜王戦で、優勝賞金4320万円。たとえ竜王に敗れても(準優勝)、対局料の1620万円が支払われる。ほかの7つのタイトル戦は公表されていないが、その優勝賞金は名人戦が2000万円台、王位戦・王座戦・棋王戦・王将戦・棋聖戦は最低でも1000万円と推定されている。

「8大タイトル戦の序列は、竜王戦、名人戦がツートップ。それらに次ぐ賞金と推定されるのが、序列3位となった叡王戦です」(松本さん)

 IT企業のドワンゴが主催しているため、2000万円とも……?