もう病気は寛解したという博士は、「いま、『藝人春秋』の『3』と『4』の構想を同時に進めています」と笑う。

「女性読者を増やしたいので、女性、男性に分けた本にしたいです。うつだったときには3年間何もできなかったわけで、そのときの言わば死んでいた時間をいま、埋めたいんです。

 現在は6冊が同時に進行していて、その中にはベストセラーになるだろう、ハゲ克服の秘訣本もあります」

「『3』のサブタイトルにこんなのを考えているんだけど、どう思う?」と取材中に尋ねてきた博士の顔は、悪だくみをする悪童そのものだった。博士のスパイ修業はまだまだ続くもようだ。現場から以上です。

ライターは見た! 著者の素顔

 わずか50分のインタビューの間に、ヤバいネタも含めここでは書ききれないほど多くのエピソードを語ってくれた水道橋博士。話の合間に、数日前についた新人マネージャーや、本書にも登場する運転手役の芸人・マッハスピード豪速球のガン太くんをイジるあたりに、“鈍い星”に光を当てる優しさを感じました。自らが編集長を務める有料メールマガジン『水道橋博士のメルマ旬報』では、博士が日々、出会った人たちが登場する3万字に及ぶ日記が毎号読めます。

『藝人春秋2 上 ハカセより愛をこめて』水道橋博士=著(文藝春秋/税込み1728円)※記事中の写真をクリックするとアマゾンの紹介ページに飛びます
『藝人春秋2 下 死ぬのは奴らだ』水道橋博士=著(文藝春秋/税込み1728円)※記事中の写真をクリックするとアマゾンの紹介ページに飛びます

<プロフィール>
すいどうばし・はかせ◎1962年、岡山県生まれ。ビートたけしに弟子入り後、1987年に玉袋筋太郎と漫才コンビ・浅草キッドを結成。テレビを中心に多方面で活躍している、著書に『藝人春秋』『はかせのはなし』など。浅草キッド名義でも『お笑い男の星座』などがある。

(取材・文/南陀楼綾繁)