桑田さんにとってMさんは特別な存在

「桑田さんが小さいころ、実家の風呂のボイラーが壊れることがよくあって、Mさんの家で風呂に入れてもらっていたことがありました。

 彼が桑田さんの頭を洗ってあげたそうなのですが、めんどくさいからとシャンプーは使わず石けんを頭にこすりつけながら、身体と同じようにゴシゴシ洗っていたんだとか」 

 幼いころの桑田は少々やんんちゃだったようで、“兄”を困らせることもあった。

2人で茅ヶ崎海水浴場に遊びに行ったとき、浜辺でひとりで遊んでいた桑田さんが、ちょっと目を離した隙に行方不明になってしまったそうです。まだ中学生だったMさんは彼がいなくなったことに慌てて、血の気が引いたそうです。幸い、すぐに見つかったみたいですけどね」(井出隊長)

 生前、多くの人に“あっこちゃん”の愛称で親しまれていたMさん。実は、そのニックネームの名付け親は桑田だったという。

「2人がまだ子どものころに、『ひみつのアッコちゃん』 (テレビ朝日系)というテレビアニメが流行(はや)っていたのですが、Mさんがその中に出てくるキャラクターと似ていたので、“あっこちゃん”と名付けたそうなんですよ。

 先日も、高校野球の神奈川県大会で母校の鎌倉学園が決勝に進んだ際には、自らのヒット曲をからめたお祝いメッセージを送りました。デビューして40年を迎えた今でも“遊び心”を忘れない桑田さんですが、幼少期からその片鱗(へんりん)を見せていたんですね」(前出・Mさんの知人)

 サザンオールスターズは今年の6月25日でデビュー40周年を迎えた。'78年6月25日にシングル『勝手にシンドバッド』を発売して以来、日本の音楽界をリードし続けてきたバンドである。

「'79年にリリースした『いとしのエリー』で人気ロックバンドとしての地位を確立します。'00年の『TSUNAMI』が自己最高セールスを記録し、第42回日本レコード大賞を受賞。

 今年の6月25日と26日には、NHKホールでキックオフライブ2018『ちょっとエッチなラララのおじさん』を開催しました。8月1日には、数々の名曲と新曲3曲が収録されたアルバム『海のOh'Yeah!!』をリリースします。さらに、来年春には全国ドーム・アリーナツアーを行うことが決定していますよ」(レコード会社関係者)

 長いバンドの歴史の中には、活動休止の期間もある。

「'08年8月に史上初の日産スタジアム4DAYS“『真夏の大感謝祭』30周年記念LIVE”を開催してサザンは無期限活動休止期間に入りました。その後、桑田さんの食道がんが発覚しますが見事に復活。デビュー35周年の'13年に5年間の沈黙を破り、シングルリリースと野外スタジアムツアーを敢行しましたよ」(音楽誌ライター)

 サザンのリーダーとして多忙な日々を送りながらも、たびたび茅ヶ崎を訪れてはMさんのもとに顔を出していた。そんな彼の体調に異変が訪れたのが昨年のこと。せきこんでいる姿を見た桑田は心配して、今年の3月に都内の病院に連れていった。

「8年前に食道がんと診断された桑田さんが通った病院です。彼は転移もなく復帰できたので、“兄貴”にも紹介したんでしょう。でも、Mさんの肺腺がんは手の施しようがないくらい進んでいました。

 桑田さんは何度も見舞いに来ていたみたいです。サザンオールスターズの40周年で忙しかったはずですが、苦しむMさんのことを思うといてもたってもいられなかったんでしょうね」(前出・芸能プロ関係者)

'08年8月に『日産スタジアム』で行われた30周年記念ライブでは、メンバー全員が喜びに満ちていた

茅ヶ崎に戻った桑田

 自分ががんを克服しただけに、桑田はMさんの回復を信じていた。しかし、肺腺がんが彼の命を奪ってしまう。