親から独立できない、いい年をした子どもたち

 東山さん(49歳、仮名)は、大手メーカーに勤める男性。婚活を始めて1年半になるのですが、一向に結婚が決まりません。お見合いも思うように組めません。

 なぜかといえば、「子どもが欲しい」という思いがあり、お見合いする女性を30代から41歳くらいまでに限定しているからです。

 年収が870万円あるので、希望している年齢層の女性とお見合いが組めることもあります。しかし、お見合いしても“お断り”されるか、交際に入っても、1、2度食事をすると、“交際終了”がきてしまいます。

 ご自身はお若いつもりでいても、30代の女性たちからすると、ジェネレーションギャップを感じてしまうのでしょう。これは東山さんだけに限らず、40代後半、50代で、「子どもが欲しい」と言っている男性たちに多くみられる事象です。

 ある時、東山さんに言ったことがあります。

「このままでは、年だけ重ねてしまいますよ。50代になって30代の女性と結婚するのは、ますます難しくなってくる。対象年齢をあげませんか? お子さんを持つことに固執しないで、同世代の女性とお見合いをしてみたらどうかしら」

 すると、東山さんは言いました。

「親が、後継を望んでいるんです。先祖代々続く家系を閉ざすことはできないと。僕も結婚したら自分の子どもが欲しいし、そこは譲れません」

 年の差婚をどうしても可能にしたいなら、国際結婚という方法もあります。なぜ国際結婚なら、年の差婚が可能なのか。

 それは、中国、タイ、ベトナムなどの女性たちの中には、結婚に“愛情”を求めるだけでなく、“生きていくための方法”ととらえている人たちがいるからです。明治、大正、昭和初期の日本女性たちの結婚観に近いものがあります。

 そこで、「国際結婚に切り替えませんか?」と、提案しました。しかし、東山さんは、ここにも親を持ち出しました。

「親が、国際結婚はダメだと言っています。もしも僕が国際結婚をするのなら、親子の縁を切る、と。反対を押し切って結婚し、子どもを授かったところで、おじいちゃんやおばあちゃんに孫として認めてもらえないなら、それは、生まれてきた子も、僕らも、みんなが不幸になることだと思います」

 “親が跡取りを望んでいるから結婚したい”、“親が反対しているから国際結婚はできない”

 いったい誰のための結婚なのでしょうか?

 東山さんのご両親は、お父様が87歳、お母様が86歳のご高齢です。このまま結婚もせず、親が病気になったり介護が必要になったりしたら、2人を背負うのは、年老いていく東山さんです。

 親を大切にするのは、決して悪いことではありません。

 ですが、引いた第三者の目には、何かにつけで自分の婚活に“親”を持ち出してくる方たちは、自立のできていない“中年子ども”に見えて仕方がないのです。


鎌田れい(かまた・れい)◎婚活ライター・仲人 雑誌や書籍などでライターとして活躍していた経験から、婚活事業に興味を持つ。生涯未婚率の低下と少子化の防止をテーマに、婚活ナビ・恋愛指南・結婚相談など幅広く活躍中。自らのお見合い経験を生かして結婚相談所を主宰する仲人でもある。公式サイト『あいかつハウス』http://aikatsuhouse.grupo.jp/