この作品はアンドリュースだけではなく、死に直面した老若男女、さまざまな階級に属する人々の“人生の断片”を浮かび上がらせている。そこで思わずにいられないのが“自分だったら?”という問いだ。

すごく考えさせられましたよ、“僕だったらどうしていただろう?”って。やっぱり死にたくはないですしね。でもあの状況下、絶対にみんなは助からないし、身分階級もある。きっと自分は三等客あたりだろうし(笑)。

 実際にその場になってみないと何を選択するかはわからない。でも、人のために生きているからこそ自分が生かされていると思うし、未来がある人に生命を託したいな、とは思います。お客様にも身近に“タイタニックの悲劇”を受け止めて“今後どう生きていくか”を考えていただけたら。

 今の時代だって何が起こってもおかしくない。自然災害もあるし“明日はわが身”とはよく言ったものだと思うんです。もし、そういう状況下に置かれたときに、自分ならどうするか。それを今1度、見つめ直すことで、人として大切なものを必ず持って帰っていただけると思っています」

ミュージカル『タイタニック』
ミュージカル『タイタニック』
すべての写真を見る

<出演情報>
ミュージカル『タイタニック』
『グランドホテル』などで知られるモーリー・イェストンの音楽・作詞により’97年にブロードウェイで初演、トニー賞を5部門で獲得。1912年に沈没した豪華客船の史実に基づき、実在の人物をベースに作られた群像劇。’13年には「船の悲劇ではなく、実際にそこに生きた人々の物語」という解釈を加えたトム・サザーランドによる新演出版はロンドンで高評価を得ている。10月1日~13日 東京・日本青年館ホールにて、10月17日~22日 大阪・梅田芸術劇場シアタードラマシティにて上演される。公式サイトは(http://www.umegei.com/titanic-musical/)。

<PROFILE>
かとう・かずき◎1984年10月7日、愛知県生まれ。’05年ミュージカル『テニスの王子様』で舞台デビューし、 ’06年4月ミニアルバム『Rough Diamond』でCDデビュー。テレビでは『仮面ライダーカブト』、『ホタルノヒカリ』など。舞台ではミュージカル『ロミオ&ジュリエット』、『レディ・ベス』、『タイタニック』、『1789 -バスティーユの恋人たち』などに出演。7月にはアルバム『Ultra Worker』を発表、ライブツアーを行っている。

<取材・文/若林ゆり>