TENNさんの復讐は成功したのか?

 2014年、ET-KINGのTENNさんが、車の中で首をつって亡くなりました。当初は、当時の妻であった元SPEED・上原多香子との収入格差が原因と言われましたが、首をひねったのは私だけではないはず。若い上原の将来を思い、TENNさんのご遺族が遺骨を引き取ったことを「美しい姑の愛」と『女性セブン』(小学館)が報じた記事を読んだ覚えがあります。

 しかし、2017年に事態は思わぬ展開を見せます。TENNさんのご遺族が、自死の真相を『女性セブン』に打ち明けたのです。上原が共演者である俳優と不倫をしており、TENNさんの携帯には、上原が妻子ある俳優とキスをしている写真、肉体関係をほのめかすLINEのやりとりといった「不倫の証拠」が残されていたそうなのです。また、ご遺族が公開したTENNさんの遺書には、

《多香子へ/ありがとう そして さようなら/子供が出来ない体でごめんね/本当に本当にごめんなさい。/幸せだった分だけ、未来が怖いから 何も無さそうだから/許してください。/僕の分まで幸せになってください。/(中略)次は裏切ったらあかんよ。お酒は少しひかえないとあかんよ。/嘘はついたらあかんよ。/多分、僕の事を恨むでしょう? でもいつかは許してくださいね/最後はいろいろと重荷になるけど…ごめんなさい。/(後略)》

 と書かれています。恨まれることはわかっていて、あえて恨まれる道を選ぶあたりに、TENNさんの愛憎が表れているように感じます。『女性セブン』によると、ご遺族は当初、TENNさんのために事実を公開することを控えており、上原に慰謝料を要求することを考えていたそうですが(上原も分割での支払いに同意)、上原は恋人ができたらすぐに籍を抜こうとしたり、連絡もとれなくなるなど不誠実な態度だったため納得がいかず、公表することにしたそうです。

『女性セブン』の報道を受けて、上原は夫を死に追いやったヤバい女として、バッシングを浴び、芸能活動休止に追い込まれます。それでは、この復讐は成功したのでしょうか?

 上原は芸能活動こそしていませんが、演出家のコウカズヤ氏と同棲が報じられました。今年の10月には『FLASH』(光文社)が上原の妊婦姿を掲載し、それを受けてコウ氏が再婚と妊娠を公式にアナウンスしました。周囲がどれだけバッシングしようと、上原を愛する男性はいますし、新しい命を迎えようとしている。今すぐは無理でしょうが、芸能界復帰も絶対ないとは言い切れないでしょう。

 恋人や配偶者に自殺されても案外けろっとしているのは、上原に限ったことではありません。歌手・藤あや子、女優・荻野目慶子も不倫相手との別れ話がこじれて、相手の男性が女性の自宅で首をつるという事件に巻き込まれています。しかし、二人ともそれからバリバリ仕事をし、再婚もしています。

 これは決して偶然ではないと私は思っています。