前出・校長が再び口を開く。

PTAのバレーボールは週1で活動している
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「バレーボールの支柱に関しては、PTAのチームでも学校のクラブでも使用しております。不具合があると指摘をいただいて、子どもも使うし、ケガをするとよくないという声をPTAの運営委員会で議論していただいて、異議なしで通ったという経緯です」

 吉本新喜劇の観劇は、

「PTA会員向けの社会見学で毎年いろんなところへ行きました。参加者を先着順で募って、1人2000~3000円徴収させていただいて、足りない分をPTA会費から補填しました」(前出・当該中学校校長)

 社会見学自体を見直し、昨年はコーヒーのおいしい淹れ方を、店員に来てもらい講演会を開いている。

PTAの社会見学の参加率は芳しくない

 学校に寄付をする備品の購入については、

「会長のひと言でこれを買うとか、お金を自由にできるものではない。運営委員会に諮って、多数決を取って段階を踏んだうえでの購入品です。また、どこからの寄付なのかを学校は役所に申請します」

 と前出・教育委員会担当者は正当性を主張する。

通帳の開示を頑なに拒否

 Aさんはいきなり裁判に訴えたわけではない。不審な領収書に関してPTAから納得のいく回答を得られず、通帳の開示を求めても拒否されたからだという。要求は月300円2年分のPTA会費の全額返還と精神的苦痛による慰謝料19万円、そして会計帳簿等の閲覧。PTAは強制加入だと思い込まされていたし、もともと学校に不信感を持っていたという。

「今年7月に裁判官から和解勧告がありました。お金も謝罪もいらないので、通帳を見せてほしいという私の条件は、蹴られました」(Aさん)

 被告側がかたくなに通帳開示を拒むことに、前出・校長は、

「通帳は裁判の大きな争点ですのでコメントは差し控えさせていただきます。判決が出てから見てもらえばいいと、弁護士も言っています」

 と説得力の薄い理由を伝える。

 PTA問題に詳しい文化学園大学現代文化学部の加藤薫教授(日本文化論)は、

「PTAの会費を非常勤講師の人件費に充てたり、校舎を建てることなどに使うのは認められません。ただ、東京以外の学校では学校への寄付はよくあります。PTAの会費が学校を回していくうえでありがたいお金になっていることは確かです」

 と説明。PTAのあり方については、

「納得したうえで入会するという任意性も大切です。しかし実態は自動加入、強制加入になっていることが多い。使い道に関して議論して、その結論に納得がいかない場合、“それなら私はやめます”と言える自由があれば、今回の裁判は起こらなかったのかなと思います

 この裁判については市議会でも取り上げられており、PTA会費を給食費や教材費などと抱き合わせて徴収していたやり方に対し、

「強制加入もどきをやってると批判されてもしかたない」

 と厳しい意見がぶつけられている。

 Aさんは提訴直前、PTAを脱会。裁判の判決は年明け以降になる見込みだ。