大切にしているのは、わかりやすさ。テレビCMも徹底している。

「“15秒の大勝負”と考えています。必ず“あっ、小林製薬”から始まり、まずウチの商品だと知っていただく。そして“こんな症状はないですか?”と問題提起。そして“そんなときには”と、商品を出して問題解決。最後にはさわやかな顔になる……という流れで“問題提起解決型”のテレビCMを作っています」

 SNSで大反響を呼んだのは『ハナノアシャワー』。美女が鼻から水を滝のごとく垂らす画が“笑ってはいけないCM”とバズりまくり。それに伴い、商品も爆売れしたという。

「これも全然ウケを狙っているわけではなく、わかりやすさなんです。あくまで、鼻の奥まで洗えることを伝えるための画ですから」

 かつて営業だった鄭さんは、入社5年目。うら若き乙女は、他社のおしゃれなCMやネーミングをうらやましく思ったこともあったという。

「“なんでウチはいつもダジャレっぽいんだろう?”と思っていた時期は、正直ありました(笑)。競合他社の営業は、人気芸能人の販促物などを持ってきて、売り場で勝負していましたから。

 ただ、ウチがイメージ先行でおしゃれを追いかけてしまったら、結局、何のための商品かが伝わらないんです。伝えるべきは、おしゃれさではなく、商品名と用途と効果。これだけでいいんです

 すべてはお客様のためーー。これからも、世の中をあっと言わせるネーミングに期待!