6週目、7週目は塩軍団がメインとして活躍する展開で、NHK公式のSNSでも、連日オフショットや個別の動画や漫画などをアップするなど、軍団を猛プッシュ。

 “推しメン”ならぬ“お塩メン”という言い方で、好みの塩軍団メンバーを見つけることを推奨し、ドラマ終了後は、塩軍団に関するワードがSNSのトレンド入りするような状況が続いている。

「このまま塩軍団のドラマになってしまいそうな勢いですが(笑)、展開が非常に早いので、もう少ししたら退場してしまうだろうと、多くのファンは覚悟しているようですね」

 と、あるドラマ評論家は語る。

「ドラマ初期の戦前から戦中、疎開と、2か月以内にとても短いスパンで舞台や展開が変わり続けています。そのテンポの早さも、散漫にならず次々違う料理が出てくるように楽しめる作りになっています。

 そのため、泉大津での塩作りや、塩軍団が活躍するのもそれほど長い期間にはならないと思います」(同)

 とはいえ、もちろん塩軍団ばかりが魅力のドラマでない。

「ドラマそのものが、とてもしっかりとした作りになっていて、その信頼があるからこそ、塩軍団という彩りを添えるような存在を楽しむ余裕ができる。

 もちろん長谷川博己さんをはじめ、大谷亮平さん、要潤さんなど、メイン登場人物もイケメンぞろいで、それぞれのキャラクターも違う。

 さらに、序盤の重い展開の中、笑いを誘い、ホッとさせてくれるような存在だった、“白馬の歯医者”浜野謙太といったキャストもいました。様々なタイプをそろえたイケメンドラマ、という視点でも楽しめていると思います」

 高視聴率を維持させつつ、すごいテンポ感で進む『まんぷく』ワールド。

 まだ3分の1も消化していないが、今後も、塩軍団に匹敵する新たなイケメンキャストの登場にも期待したい。

<取材・文/渋谷恭太郎>