ひとたびNK活性が下がってしまうと、もとに戻すには時間がかかる。そのため、日ごろから意識して、できるだけNK活性を下げないよう努めることが欠かせない。

「なかでもストレスは大敵です。ストレスがある人は、ない人に比べて、がんになりやすいというデータがあります。私がオススメしているのは“テキトー生活”。仕事で失敗してもしょうがないと開き直り、お酒でも飲んで寝てください。多少の飲酒や喫煙は、免疫力を上げるともいわれています」

 日中はストレスを受けながらも、それをバネにして活動し、夜はリラックスモードに切り替える。

「悪いことは他人のせいにして、しらっとしている図太さが必要です(笑)」

乳酸菌でNK細胞を活性化

 NK活性は、食事を通して引き上げることもできる。

「乳酸菌やビフィズス菌の一部が、NK細胞の活性力を高めることが研究で明らかになっています。腸内には免疫にかかわる細胞の70%が集まっているといわれています。ヨーグルトなどの発酵食品をとって、腸内環境を整えておくことが重要です」

 発酵食品に含まれる乳酸菌やビフィズス菌が腸内環境を整え、さらに免疫系統を刺激して活性化してくれるという。

 ショウガなど辛味のある食材を少しとるのもオススメ。

「ショウガには身体を温める効果があり、体温が上がると、NK活性も引き上げられます。ただし、人の体温はある程度、決まっているので、少量で十分です」

 また、アブラナ科の野菜も、がん抑制効果があるとされている。奥村先生のオススメはブロッコリーとキャベツ。

 特に、ブロッコリーの新芽に多く含まれるスルフォラファンには、強力な抗がん作用があるといわれている。

「キャベツは塩漬けにして、ドイツ料理でおなじみの“ザワークラウト”にすると乳酸菌もとれます」

 食材選びも大切だが、奥村先生はなにより「食べる喜び」が予防につながると説く。

「私は食べたいものを食べることも、がんを防ぐ秘訣だと思っています。楽しく食べることをいちばんに考えましょう。そして、毎日をほがらかに笑って過ごすこと。笑いはNK活性を上げて、免疫力を高めることにつながります」


がん予防のためのイチオシレシピ
バナナヨーグルト、ショウガハチミツがけ
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NK活性がアゲアゲ!
バナナヨーグルト、ショウガハチミツがけ

【材料(1人分)】
バナナ…1/2本、ヨーグルト…100グラム、ショウガ…少々、ハチミツ…小さじ1
【作り方】
ショウガをみじん切りにしてハチミツを混ぜておく。バナナをひと口大に切りヨーグルトをかけて、さらにショウガを混ぜたハチミツをかける。ヨーグルトが腸内環境を整えNK活性を高め、腸内細菌のエサになるオリゴ糖を含むバナナが善玉菌を増やしてくれる。少量のショウガには体温を高め免疫を活性化させる効果が。


《PROFILE》
奥村 康先生 ◎おくむら・やすし。医学博士。順天堂大学医学部免疫学特任教授、アトピー疾患研究センター長。千葉大学大学院医学研究科修了。スタンフォード大学リサーチフェロー、東京大学医学部講師を経て現職。免疫学の国際的権威。『長生きしたけりゃテキトー生活を送りなさい!』(海竜社)など著書多数