2003年、ファンに届いた情報ハガキ/筆者撮影
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滝沢秀明と後輩たち

 ところで、“黄金”というキーワードには興味深い符合がある。

 滝沢さんは2005年の大河ドラマ『義経』で主演を務め、これが当たり役となった。“義経”は彼の主演舞台『滝沢歌舞伎』でも人気の演目である。

 源頼朝に追われた義経は、“黄金の都・平泉”を目指す。これにつき従ったのが、武蔵坊弁慶に伊勢三郎義盛。

 演じてきたのは、“弁慶”を大倉忠義さん(関ジャニ∞)、藤ヶ谷太輔さん(Kis-My-Ft2)、岩本照さん(Snow Man)。“三郎”を風間俊介さん、戸塚祥太さん(A.B.C-Z)、深澤辰哉さん(Snow Man)といった面々だ。(※出演者の一部を抜粋)

 彼らは“殿”と共に、豪雨の中、壮絶な殺陣を繰り広げる。

 主君に忠誠を誓い、死闘をものともせず支え切るさまは、そのまま滝沢さんと後輩たちの姿に被りはしないか。

 また、先ごろ“ジャニーズをデジタルに放つ新世代”のキャッチフレーズのもと、YouTubeのPRを務めたジュニアの人気ユニット“SixTONES”。

 再生回数380万PVを突破した彼らの初MV『JAPONICA STYLE』のプロデュースを手掛けたのは滝沢さんで、言うまでもなく“JAPONICA”とは「日本の」を意味する。マルコ・ポーロの見つけた日本=ジパング(Zipangu)は“黄金の国”である。

 さらに12月28日、グランドプリンスホテル新高輪で開催された滝沢さんのラストステージ『THANK YOU SHOW~epilogue~』には、このSixTONESとSnow Man、Travis Japanの3ユニットが集結。

 現在出演中の舞台『JOHNNYS’ King & Prince IsLAND』(帝国劇場)を抜けて駆けつけ、感謝をこめて1曲だけ踊り、劇場に戻っていったという。 

 ただでさえ緊張の絶えない舞台中、誰にも失礼のないよう慎重に、準備と時間配分をしたのだろう。計り知れない気遣いと敬意、そしてまばゆいほどの愛がそこにある。

 嵐ら、黄金期に育ったジュニアたちは、豊かに実り、金の稲穂のようにその頭を垂れている。

 冒頭、「女にモテるためにジャニーズに入った」と語った男性も“黄金期メンバー”のひとりで、今夜の『8時だJ』にも出演する。歌に演技に、出色の才能でファンを魅了し続ける彼の、「女に〜」発言は、少年ゆえのイキりやカッコつけだったのだろう。幼さゆえの、愛すべきエピソードだ。

 黄金は輝き続け、ジャニーズは終わらない。

 そしてまた、滝沢さんらの手により、新たな金の穂が育ちゆく。


プロフィール
みきーる/ジャニヲタ・エバンジェリスト。ライター・編集者。
グループを問わずジャニーズアイドルを応援する事務所担。応援歴は25年超、3日に1度は現場参戦。著書に、『ジャニヲタあるある』(青春出版社)、『ジャニ活を100倍楽しむ本!』(青春出版社)など。
◆Twitter @mikiru

◆オフィシャルブログ 『ジャニヲタ刑事!』