変わらぬ美貌ゆえ悩んだことも

 変わらぬ体形とシワのない美貌の秘訣を教えてくれた。反面、その容姿ゆえに悩んだことも。

「最初の打ち合わせで“そのままで”と言われても、衣装を着たときに“白髪のウイッグをかぶってください。次は、メガネを。それでも若く見えるからシワ書きますね”と。それは、京本政樹という役者、自分自身を否定されている感じがして」

 目指しているのは、現代劇よりも時代劇。自身を導いてくれた諸先輩が演じていた娯楽時代劇全盛のころの美剣士なのかもしれない。そう思い始めたころから変わらぬビジュアルを生かすオファーが届くようになった。

1〜2年前は、もう役者としての自分を追求することはやめて、音楽や時代劇をプロデュースする側に専念しようかとも考えていました。それが60歳を目前に映画『翔んで埼玉』(2月22日公開)で伝説の人物・デュークを演じてほしいというお話をいただいたんです。より人物像が出せるのではと、銀髪のロングのかつらをかぶることを提案させていただいたりして。このデュークから始まり、詳しい内容はまだお話しできないんですが、かなりハードなアクション作品も撮影しました。時代って、本当に回るんですね。

 これまで時代劇で培ってきたものをどう生かし残せるか、継承していけるか、それができる年になったと思っています。師匠である大川橋蔵さんが、当時の若い僕を見ていたときの目線がすごくよくわかる。“こいつ頑張ってるな”みたいな。生意気な言い方ですけど、そういう若手を導いてあげたい。だから、いま、相当、若い人にごはんをおごってますよ(笑)