高齢化の傾向にあるのは、お笑い芸人ばかりではない。視聴者も同様で、一方、若者はテレビ離れが進んでいる。

イラスト/イケウチリリー

「ネットの台頭で特に若者のテレビ離れが進み、テレビを見るのは高齢者ばかりに。結果、高視聴率=高齢者向けの内容となり、時代の最先端をキャッチする必要がなくなった。クイズ番組や健康情報番組など、誰が見てもわかりやすい内容が増えました。その結果、似たような番組ばかりになってしまったんです」

バラエティーはどこへ向かう?

 斬新さよりも、見慣れた安心感。このニーズが番組づくりに反映されている。

さらに言えば、近年、ひな壇やアポなし旅、クイズばかりで番組の幅が狭まったのは、バラエティーが進化しすぎて新しいフォーマットの番組をつくるのが難しくなったからだと思います。ちょっと尖っていたり毛色の違う番組をつくるのは簡単ではありません。

 そんななかで健闘しているのが『水曜日のダウンタウン』。あえて炎上を狙っているんじゃないかというほど、攻めの姿勢を見せています」

 今後、バラエティーはどこへ向かうのか?

「例えば『チコちゃんに叱られる!』は、みんなの疑問を解き明かす雑学バラエティーで、過去にもたくさんあったもの。しかしキャラが可愛いことや、“ボーっと生きてんじゃねーよ!”というフレーズは訴求力があった。新しいフォーマットをつくるのは難しくても、見せ方が新しかったから人気になったんです。

 テレビの企画ってこうあるべきだと思いますし、多様性があるほうがおもしろい。見せ方で勝負する方向へシフトしていくといいと思います」


《PROFILE》
ラリー遠田さん ◎1979年生まれ、東京大学文学部卒。テレビ番組制作会社を経て、お笑い評論家、ライターとして活躍している。