“大宮の金を横取りしないでくれ”と、吉田議員は訴える。

「浦和の開発は自前でやってください。あと、合併時に結んだ合併協定書も守ってください。市役所は浦和と大宮の間の『さいたま新都心』に置くという内容に調印しているのに、18年間、ずーっと浦和にある。これはおかしい

 さいたま新都心に市役所を置けば、バランスのとれた都市開発が行われるという。

結婚のときに約束したことを守れなかったら離婚。それは自治体同士でも同じでしょ。このままなら浦和とは離婚して、独立しかない!

大宮側の言い分に浦和派が真っ向否定

 この大宮側の言い分に、浦和派の川村準さいたま市議会議員は真っ向から否定!

「今、市役所がさいたま新都心に移転する案が優勢になっているが、これは公平ではないんです」(川村議員、以下同)

浦和派の川村準さいたま市議会議員(無所属)
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 さいたま市は“2都心4副都心計画”という6つの地区を重点的に都市開発していくプロジェクトを進めているが、

「この2都心を指すのが、『浦和』『大宮・さいたま新都心』。この言い方からもわかるように、『さいたま新都心』は大宮に非常に近い存在なんです。鉄道でも『さいたま新都心駅』の次が『大宮駅』で、距離的にも近い。一見、浦和でも大宮でもない公平な場所に思えるが、浦和にしたら大宮への移転と同じなんです

 都市開発予算の地域格差については、こう答えた。

「それは、『浦和美園』の都市開発に費用がかさんだから、予算格差があるように見えているだけ。’02年に『埼玉スタジアム』ができるまでは、何もなかったところ。住宅の区画整理の範囲も広く、お金がかかるのはしかたがないんです」

 “浦和美園は、浦和とは言えない”と、川村議員は続ける。

浦和の東の端にあるので、浦和の人間からしたら浦和を開発しているように思えないんです。浦和駅を開発していたら、大宮に“浦和のためにお金を使いすぎ”と指摘されるのはわかりますけど

 浦和駅東口が開発されて、パルコなどのデパートが進出している件については、

「それは浦和駅東口があまりにも遅れていたから、市が先に手をつけただけ。一段落ついたので、次は大宮駅という流れになっています。今後は『大宮駅グランドセントラルステーション化』の構想があり、大宮も十分に予算を使っているんです

 浦和駅にある湘南新宿ラインの高架化費用に関しても、

確かに475億円かかっていますが、市税だけでまかなっているわけではありません。県税、国税も含まれていますから、イコール大宮の税金とは言えませんよね

 さらに“大宮派はいつも強硬なところがある”と指摘。

「’00年3月、浦和市、大宮市、与野市が合併して市名を決めるとき『埼玉市』『さいたま市』『関東市』『彩市』『さきたま市』の5案が提示されました。同年4月に大宮は5案にない『大宮市』案を押してきた。遺恨になるからと、『浦和市』案と『大宮市』案は検討からはずしていたのに再び蒸し返すとは。ちょっと乱暴なんですよね

 川村議員は浦和と大宮が切磋琢磨(せっさたくま)して発展していきたいと締めたが──。