昨年、話題になった有名人のなかでも、異色さでは群を抜いていたMatt。大晦日には『第70回NHK紅白歌合戦』にも登場した。天童よしみと共演して、彼女を「Matt化」させただけでなく、ピアノで『大阪恋時雨』を演奏した姿に驚いた人もいたはずだ。

大活躍のMatt

 周知のとおり、父親はプロ野球・巨人のエースだった桑田真澄。次男として生まれた彼も小学校時代は野球をやっていた。本人いわく、

父はよくマッサージをしてくれるんですが、いまでも僕の足を揉みながら、この足だったら凄い選手になっていたなんてちょいちょい言ってくるんで、本音は野球をやってほしかったんだと思います(『GQ Japan』より)

 ということで、素質は十分だったようだ。しかし「坊主にしたりとかユニフォームを着ることとか、土の上で何かをすることが嫌で」という理由から、ファッションや音楽、すなわち文化系の世界に憧れ、大学時代にブライダルモデルの仕事を始めた。

 そうこうするうち、独特のメイクが評判を呼び、あちらこちらから引っ張りダコに。マツコ・デラックスやローラといった有名人を次々と“Matt化”させたかと思えば、ソフトバンク「ワイモバイル」のCMでは父・桑田との共演も果たしている。

 有名アスリートの二世としては意外な展開だが、こういう人はほかにもいる。ちょっと前には、花田優一が注目を浴びていた。平成の大横綱と呼ばれた元・貴乃花親方の長男でありながら、靴職人になり、自身のラジオ番組まで持つ売れっ子に。ただ、今ではすっかり失速してしまった。

 肝心の本職で納期の遅れなどが告発され、信頼を失ったばかりか、自分の師匠だと説明していたイタリアの名匠に「弟子ではない」と否定される始末。どうやら、その人が教える専門学校で授業を受けただけの関係らしい。