中性脂肪値が高い人も要注意

 健康診断では空腹時血糖値やHbA1c(過去1~2か月の平均血糖値を反映する数値)はわかるが、それが正常範囲内でも油断はできない。

「食後に血糖値が正常値を超えるケースです。これは健康診断ではわかりません」

 これは“隠れ糖尿病”と呼ばれ、糖尿病予備軍。見分けるには、糖尿病の検査で行う『ブドウ糖負荷試験』という食後の血糖値を測る検査をするしかない。気づかずに重症化リスクが高まることも。

「さらに中性脂肪値が高い人も、血糖値に注意してください。中性脂肪値が高いと糖尿病にかかりやすいというデータがあります」

 写真ページのチェックシートを参考に、思い当たるものがあれば、糖尿病に詳しい専門外来の医師に相談してみよう。糖尿病の検査項目が充実している病院を選ぶのがポイントだ。

 現在、糖尿病にかかっている人は、

「治療がうまくいって血糖値が下がり、コントロールができている人は、重症化のリスクはありません」

 だが、きちんと薬を飲んでいても、血糖値が思うように下がらないこともある。

「なるべく投薬だけに頼らずに、食事で改善をしていく方法をとるべきでしょう。いくら薬を飲んでも、暴飲暴食を続けていれば血糖値は下がりませんから」

 血糖値が下がらない場合、検査が充実した病院で現在の状態の見直しをしたうえで、食事療法の改善が必要となる。

 意外な盲点となる血糖値と感染症。まずは自分の血糖値を知ることから始めよう。

(取材・文/山崎ますみ)

“隠れ糖尿病”チェックシート
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【PROFILE】
総合東京病院 副院長糖尿病センター長 柴 輝男先生 ◎糖尿病専門医、医学博士(東京大学)。東邦大学医療センター大橋病院教授を経て現職。糖尿病と脂質代謝異常について長年研究を続ける。投薬治療に頼らず、体質・体格改善を目標に運動療法と食事療法に注力して治療を行う