それではいけないと気づいたのが、「当時の新日本プロレスであり、棚橋たちだったともいえる」という。

プロレスラーの言動に人生を重ね合わせられるのは一部の人たちだけ、なんてことはない。レスラーたち自らが『プロレスは、世代や性別関係なく誰もが共感できるし、楽しめるんだ』ということをアピールし始めたからでしょう。

 ただ、“イケメン”という言葉のニュアンスが象徴するように、ルックスのよさに加え親しみやすくて清潔感のある選手が増えたのは事実。彼らが自覚をもってプロレス人気を盛り立てようと努力をしていることもあり、女性ファンが増えやすい土壌ができたということなのだと思います」

『こうあるべきもの』
という
殻を打ち破り……

 また、プロレス観戦歴40年以上というタレントの徳光正行さん(48)もこう語る。

「女性ファンだけが急増したのではなく、さまざまな特色を持つ団体が増えたりと選択肢の幅が増え、老若男女みんながそれぞれに楽しめる形になったため、結果的にファンの数自体が増えたのだと思います。 

 以前、父(アナウンサーの徳光和夫さん)が『なんで男の子がプロレスを好きなのかわかるか。あれはウルトラマン同士の戦いみたいなものだからだ』と言っていたのですが、これまでのプロレスは確かにそんな要素だけで突っ走っている感じが強かった。

 最近は、初めて見る人でもわかりやすいほどに試合運びのテンポもよくなったし、選手たちのコスチュームもファンの目線も取り入れた上での華やかなものになりました。実際、現在主流となっているボクサータイプのショートタイツは、スタイルがよく見えるし、女性ファンの人気も高い。

 各団体や選手たちが『こうあるべきもの』という殻を打ち破ったからこそ、女性たちも存分に楽しめるようになったのではないでしょうか

 今回、週刊女性PRIMEでは、そんな最近のルックス・実力ともにお墨付きの選手を自信を持ってご紹介。テレビや動画、いつかは会場で、大いに盛り上がってみては?