ほかに園内で販売するポップコーンなどを食べながら歩くのも楽しみのひとつ。

 しかし、前出の佐藤院長は、

「手にウイルスがついているかもしれないので食べ歩きはやめたほうがいいでしょう」

 買ってあげるときに、子どもと“食べ歩きはしない”などと約束したほうがよさそう。

コロナのことは忘れて楽しみたい

そのほか注意すべきは持参したほうがいいもの。マスク、消毒液、そしてビニール袋です。例えばレストランに入ってマスクをはずしたとき、テーブルの上には置かず、ビニール袋に入れておいたほうが衛生的です」(同)

 前出の北村特任教授は「体温測定」の大切さを訴える。

「施設側が当然とるべき対策です。客側も体温を測ってから出かけるようにしたい。少しでも異常があれば勇気を持って中止しましょう

 TDLなどを運営するオリエンタルランドは、再開のめどについて、

「まだ決まっていないのでお答えできない」(広報担当者)

 というばかり。

 近接の商業施設『イクスピアリ』は営業を再開しており、入場客にはサーモグラフィーによる体温測定を実施中。トイレに列ができることを想定し、床面にはテープで待機場所を示している。ちなみに男子トイレの小便器は1つおきに使用禁止にしていた。

 浦安市の30代女性保育士は、TDLなどの再開に向けてこう注文をつける。

せっかく“夢の国”に行くわけだから、コロナのことは忘れて楽しみたい。感染防止策はできるだけ見えないようにしてほしいです」

 とはいえ、感染したら楽しい思い出どころではなくなる。夢と現実のバランスのとり方は難しい。

【こんな場面ではどうすればいいの?】
1.順番待ちの列でおしゃべりしても大丈夫?
→「屋内の列ではなるべく話さないほうが望ましい」(北村特任教授)

2.絶叫系コースターでは飛沫感染を防ぐため叫んではダメ?(「スペース・マウンテン」など)
→「マスクをしたほうがいいと思います」(北村特任教授)

3.乗り物の安全バーを握りしめたら接触感染するのでは?
→「強く握りがちなので、その手で顔に触れないように」(佐藤院長)

4.シアター系の屋内アトラクションは“3密”にならない?(「ミッキーのフィルハーマジック」など)
→「施設側は換気を徹底し収容人数を絞ったほうがいい」(佐藤院長)

5.子ども向けの乗り物では遊具をなめてしまうかもしれないけれど(「イッツ・ア・スモールワールド」など)
→「親がしっかり見守るしかないです」(佐藤院長)

6.パレードやショーはどう見学すれば安全なの?
→「場所取りの移動で密集、接触しないように」(徳田室長)

7.お化け屋敷など恐怖系アトラクションで感染リスクの低い悲鳴の上げ方はある?(「ホーンテッドマンション」など)
→「我慢しようがないため、マスクやフェイスシールドを」(勝田教授)

8.持ち歩き用ポップコーンなど1度に食べ切らない飲食物はどうすればいい?
→「毎回手を洗ってから食べるようにする」(徳田室長)

9.キャラクターとの記念撮影などで触れ合っても大丈夫?
→「直接触らず記念撮影ぐらいにとどめてはどうか」(佐藤院長)

※カッコ内は東京ディズニーランドにおける代表的なアトラクション