取材に応じない運営会社

 一家を知る住人らによると、容疑者は3人きょうだいの末っ子。地元の小・中学校時代は、クラスでは目立たない存在ながら成績優秀だった。

「運動神経はゼロ。友人も少なく、女子生徒にもモテなかったが、頭だけはよかったですね。あだ名は“アラケン”。通っていた進学塾では成績最上位のクラスでした」(中学の同級生男性)

優秀だったという中学時代の荒井容疑者
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 別の同級生女性は、「本当に静かな子だった」と印象の薄さを語る。女性アイドルや異性には興味を示さず、友人と対戦型アクションゲームをするのが唯一の息抜き。ストレスがたまっていたのか、塾で“脱線”することもあった。

「塾生が講師を“逆採点”する仕組みがあるんです。みんな講師たちに気を遣ってほとんど『〇』をつけるんですが、アラケンはちょっと空気が読めないところがあって、『×』とか『△』をつけまくって講師に呼び出されていました。授業中にふざけて呼び出されたこともあって、ふだんは温厚な講師に怒られ泣きじゃくった。クラスメートが慰めていましたが、それくらいで泣くなんてビックリ

 と前出の同級生男性。

 卒業後は都立の進学校に進んだはずだという。

 近況に詳しい関係者が少ない中、容疑者宅マンションの女性住人は「子ども向けのお楽しみ会がメインイベントの町内夏祭りで、容疑者らしき人物を見かけた」と話す。子連れの参加者が多く、若い男性の単独参加は珍しいため記憶に残ったようだ。

 なぜ保育士資格を取得したのか─。

 容疑者宅のインターホンを押すと、「はい、なんでしょう」と母親と思われる落ち着いた女性の声。事件についてお聞きしたいと申し出たところ、それ以降はいっさい言葉を発しなかった。

 事件に使われたマッチングアプリ『キッズライン』をめぐっては、別のシッターの男(29)が預かった5歳男児にわいせつな行為をして4月に逮捕(6月10日に類似の別件で再逮捕)されている。

 運営会社『キッズライン』(経沢香保子社長)は両事件を受けて男性シッターのサービスを一時停止。シッターの経歴や資格を定期的にチェックするなどの再発防止策をホームページ上で公開しているが、犯行態様を見る限り、どこまで効果があるか疑問が残る。最初から犯行目的でマッチングサービスに登録した可能性が否定できないからだ。

・両容疑者は登録時の面接で志望理由をどう述べたのか
・実地研修での評価はどうだったのか

 など質問を送ったが、回答はなく、取材窓口の電話もつながらなくなってしまった。

 そのとき、被害女児らはシッターの豹変にどれほど怖い思いをしたか。再発を防ぐためにも想像してほしい。