【原則3】
ほとんどの病気は公的な医療保険でカバーできる

 老後資金ゼロから脱却するには、ちょっとずつでも貯金をしたい。その資金とするために、生命保険の見直しをしよう。

「私は保険に入っていません。公的な医療保険で治療費の多くをカバーできます。がんになる確率も50対50。だから、がん保険には入らず、自分で病気貯金をしています。がんになったら、これを使う1。なければ、そのまま貯金として残ります」(井戸さん)

 日本人の生命保険加入率は世界でもトップクラス。生命保険を断捨離すれば生活費に余裕が出てくる。これを貯金にまわせばいい。

 50歳前後から、いずれ来る年金生活に備えて、生活の縮小を心がければ、少しずつ貯金もたまってくるはずだ。

【届け出てもらおう! 病気編】
高い医療費で家計が破綻しないために

●高額療養費制度 トクするお金:約21万円 届け出先:健康保険組合・協会けんぽ

 1か月の医療費の自己負担が所定の金額を超えた場合、その超過分は健康保険から支払われることになる。入院手術で100万円かかり、3割負担で30万円を支払っても、一般的会社員(年収370万~770万円ならば)9万円が自己負担で、21万円が払い戻される。

●傷病手当金 トクするお金:40万円(月収30万円、60日休業) 届け出先:健康保険組合・協会けんぽ

 健康保険の加入者が病気やケガで仕事を休むと、傷病手当金が支給される。給料の約3分の2相当で、休業4日目から最長で1年6か月まで。計算式は月収30万円÷30日=日額1万円。1万円×2/3×60日=40万円。これだけでももらえればちょっと安心できる。

●難病医療費助成制度 トクするお金:自己負担が2割に軽減 届け出先:市区町村

 原因不明で治療法も見つかっていない難病にかかり長期療養になれば、医療費も大きな負担だ。難病指定の331の病気は、自己負担額が3割の人は2割に軽減されるさらに日常生活用具費の支給や補装具費の支給なども受けられる

●障害手当金 トクするお金:最低保障額約117万円 届け出先:年金事務所

 障害等級1~3級に該当しない軽い障害でも、厚生年金被保険者であれば、一時金が支給される。国民年金被保険者には給付されないので要注意。支給されるのは1回限り。治ってからでも5年以内なら請求ができるが、過ぎてしまうと受け取ることはできない。

●医療費控除 トクするお金:10万円を超えたら税金が還元 届け出先:税務署に確定申告

 1月~12月までの間で、自己負担した医療費が10万円、または所得の5%以上かかった場合、10万円を超えた金額が所得から差し引かれる医療費控除が受けられる。ドラッグストアの領収書、通院のタクシー代も対象になるから、なくさないように。

●人間ドック助成金 トクするお金:23000円(神奈川県東大和市の例) 届け出先:市区町村で確認

 東大和市では40歳以上の国民健康保険加入者を対象に、人間ドックと脳ドックの検査費用23000円の助成がある。東京都の江東区や品川区では、国民健康保険加入者に人間ドック受診のために8000円を助成している。制度をしっかり活用して健康維持をはかろう。