コロナ禍、生き残りをかけた方向転換

 民放キー局ディレクターは話す。

「実は、関係者の間では『バイキング』よりも『シンソウ坂上』のほうが打ち切りの危機に直面しているともっぱらなんです。最大の理由は、新型コロナウイルスの影響ですね。

 コロナの影響で、テレビ各局の広告収入は激減。その額は昨年までの半分や半分以下という局もあるほど。ただ、日本テレビは10年以上前から、広告スポンサーがCMを打ってくれる10~50代ぐらいまでを対象にした番組しか作らないという方針に切り替えてきていたので、なんとか凌げているといいます。一方で、テレビ朝日は高齢者向けの番組を主軸に、世帯視聴率を取りにいっています。

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 フジテレビも日本テレビにかなり後塵を拝しましたが、最近になって若者のみをターゲットにする方針に切り替えたんです」

 5月29日、フジテレビの遠藤龍之介社長は「フジテレビでは4月より『13歳~49歳の男女(弊社ではキー特性と呼びます)』の視聴率をより重視していく方針で臨んでおります」とコメントを発表している。

「この“キー特性”は、今、日テレが言っている“コアターゲット”とまったく同じものです。遠藤社長が明確に方針を打ち出した背景には、コロナ禍で外出自粛が強く言われるなか人々の消費は落ち込んでおり、スポンサー企業も多くのCMを打つ意味がなくなっていることがあります。

 いつもそうではありますが、特に今は企業も、購買層だけに効率よく届くように広告、CMを打ちたい。だから、テレビにおいては、物をあまり購入しない、子どもや高齢者だけが見る番組にCMを出したくないんです。

 逆に言えば、フジで言う“キー特性”、日テレの“コアターゲット”は消費欲があり、お金を使える層。だから、その層を狙った番組には、企業からの広告出稿が望めるんです。

 そのため、フジテレビは“キー特性向けの番組をとにかく制作しろ、そうじゃない番組は打ち切っていけ”という“大本営”を出したといいます。そこで俎上にのってくるのが『シンソウ坂上』なんです」(前出の民放キー局ディレクター)