「首を吊っているところを発見された状況から自殺と見られています。自宅マンション内で“死にたい”などと記されたメモが発見されたようですが、動機は不明のまま。直前まで仕事をしていて、関係者とも笑顔で接していたという彼に、一体何が起きたのでしょうか」(全国紙記者)

 子役から実力派俳優へ転身し、数々の代表作も残した。順風満帆な人生を送っているかのように見えた三浦春馬さんが、30歳という若さでこの世を去った7月18日。

 三浦さんが16年間所属したアミューズによると、すでに密葬で送られたようだ。

 一方で、この悲報を受けて、まさかの盛り上がりを見せている場所がある。インターネットオークションだ。

「信じられないことですが、大手オークションサイトの『ヤフオク!』や『メルカリ』では、一報が伝えられた直後から彼に関するDVDやポスター、サイン色紙などが続々と出品されて、約2000件が並んだのです。もとから出品されていたものもあったのでしょうが、そのほとんどが7月18日以降に出品され、なかでも高値で取り引きされているのが書籍や写真集です」(ネットニュースメディア編集者)

 確かに『ヤフオク!』を覗いてみると、三浦さんの関連商品が多くオークションにかけられており、雑誌の連載を書籍化した三浦さんの著作『日本製』(ワニブックス刊)、そしてフォトブックが付属した『日本製+Documentary PHOTO BOOK 2019-2020』が倍以上の値がつけられていた。

 また、いずれも《新品未開封》とあることから、一報を受けた後に転売目的で購入したのかもしれない。現在、大手通販サイト『アマゾン』でも、書籍が6480円〜、フォトブックは39755円〜(7月21日時点)とオークション以上に高騰している。

志村けんさんが他界した時も

「もともと『日本製』は書籍が2640円(税込)、フォトブックとのセットが5280円と高額ではありますが、オークションでは目を疑うような価格にもかかわらず、それぞれに10件から20件の入札が見受けられます。今年4月に発売されたばかりの、いわば三浦さんの“遺作”とも言えるだけに、どうしても欲しいファンの需要があるとも言えますが……。

 実は3月に新型コロナウイルスで亡くなった志村けんさんのときも、各グッズが大量に出品されてはオークションや個人売買サイトでの取り引きが急増したのです。違法ではないものの、人の死や不幸に便乗するかのような“転売”になんともモヤモヤした気持ちになりますね」(前出・ネットニュースメディア編集者)

 この『日本製』について、発行元のワニブックスに問い合わせるも「担当者不在のためお答えできかねます」とのことだった。

「先のコロナ禍では、世間がマスク不足に陥るのを嘲(あざ)笑うかのように、同様に『ヤフオク!』や『メルカリ』での高額転売の横行が問題視されて、政府の“メス”が入りました。まさか三浦さんの“遺作”に規制が入るとは思えませんが、ルールやモラルなしの“転売ヤー”を取り締まるなんらかの措置が必要に思えます」(前出・ネットニュースメディア編集者)

 ちなみにワニブックスは、フォトブックの購入者から抽選で1000名を招待するシークレットイベントを7月に開催予定だった。当然、三浦さんも参加する予定だったのだろう。亡くなる4日前に新型コロナウイルス拡大の影響による延期を発表したばかりで、スケジュールを調整して秋の開催を目指していたようだ。

《今後の状況によってはお客様と出演者の健康と安全を考慮の上で、イベント中止という判断をさせて頂く可能性もございます》

 まさか本人が亡くなるとは思わなかったのだろう。注意書きの文言がなんとも虚しくさせた。