女性ホルモンをコントロールして快適に生きられる

 女性の閉経の平均年齢は50歳で、更年期障害ホルモンが不安定になる閉経前後の45~55歳くらいで起こることが多い。主な症状は、ほてり、手足の冷え、めまい、頭痛、過度のイライラ、不眠、うつ症状などだ。しかし、最近では30代でも更年期と同じ症状が現れる人が増えており、若年性更年期障害と呼ばれる。

「若い女性でも原因がわからない不調に見舞われたら、ホルモンバランスの乱れを疑って婦人科を受診したほうがいいです。我慢したり、婦人科ではないところを受診すると、私のように人生の大事な時期を台無しにしてしまう可能性があります。

 婦人科にネガティブなイメージを持っている人もいますが、現代は女性ホルモンをコントロールして快適に生きることができる時代です。そのためにも身体のことを何でも相談できる婦人科の先生を見つけることが大切です」

 葉石さんは40代は低用量ピル、50歳を過ぎてからはホルモン補充療法に切り替え、ホルモン量の低下と上手に付き合いながら、元気に過ごしている。

「低用量ピルには種類があるので自分に合ったものを選んで飲むことができます。月経困難症なら保険もききます。ホルモン補充療法も更年期障害なら保険適用で、更年期障害の改善はもちろん、骨粗鬆症(こつそしょうしょう)や動脈硬化を防ぐ働きもあります。どうしても薬が苦手な人や、病気ホルモン補充療法ができない人は漢方薬を使うという方法もあります」

 日常生活では、自律神経を整えてストレスをためないことが、更年期障害を悪化させないことにつながるという。

私はヨガに出会って、深い呼吸ができるようになり、心が落ち着くのを感じています。腰痛も改善しました。リラックス効果があるアロマテラピーもおすすめです。

 また、私はお酒が大好きでお酒の魅力を紹介するのが仕事でもあるので、完全な“断酒”はムリ。若年性更年期障害でつらい時期はお酒でストレスを紛らわせていたのですが、精神も落ち着いた今は、おいしいお酒を適量飲むことを楽しみとしています」

 昨今はコロナ禍でストレスが強まり、更年期障害が悪化してしまう人も少なくないはず。気になる症状があれば婦人科へ行って、自分に合った対処法を見つけてもらおう。