8月26日、お笑いコンビ爆笑問題の田中裕二と山口もえ夫妻が新型コロナウイルスのPCR検査で陽性と判明したことを発表した。27日にはタレントのつるの剛士も陽性反応が出て治療中だという。

 最近の芸能界では、俳優の横浜流星、山崎裕太、吉沢悠、Hey!Say!JUMPの伊野尾慧に、庄司智春、遠藤章造らの感染も発表されていた。いずれも重篤な状態にはいたっていないようだが、本格的に再開されつつあるテレビの撮影現場との因果関係はあるのだろうか。

「撮影再開によって感染リスクが広がったり、アクリル板やフェイスシールド、換気や消毒などの感染防止対策に限界があるというわけではないと思います」

 と、ある放送作家は語る。

「タレントや俳優の場合、少しの症状でも早めにPCR検査を受けることが多いですね。そのため、同じ症状でも検査を受けない一般の方よりも、判明する確率が高くなるので、芸能界では陽性者が多いという印象を受けるのではないでしょうか」

やれることはすべてやるが限界も…

 解除されたといえ、緊急事態宣言が出てから約5か月となるいま、新型コロナウイルスに対するテレビ業界の対策も、少しずつ変化がみられていると、前出の放送作家が続ける。

はじめはカメラマンすら撮影に入れず、固定カメラを設置していました。そこから徐々に距離感を探りつつ、少しずつスタッフや共演者が増えてきたという感じです。今でもスタッフは最低限の人数で、全員がマスクにフェイスシールドを着用し、スタジオではアクリル板で仕切りを設け、一部モニターを設置してリモート出演者を交えながら収録しています。そもそもアクリル板がどの程度、効果があるかわかりませんが……」

 現場はやれることはすベてやって撮影する、それがスタンダードになってきているという。とはいえ、コロナの影響はこの先もテレビ界に大きな影を落とす。まもなく秋の改編期をむかえるが、変化はいくつも感じるとテレビ局関係者は言う。

「ただでさえ制作費を抑えていたけど、それがさらに加速しています。深夜番組の数も減り、ゴールデンやプライムの番組も、放送時間を2〜3時間に拡大するなどして、番組本数を減らしてコストを下げる局が、ますます増えると思います。スタッフの数は制作上、なかなか減らせないので、人件費でいうとギャラの高い出演者はごめんなさい、ということが確実に増えていくでしょう」

 バラエティーや歌番組を盛り上げる、観覧者を入れての収録の再開については、

「それはまだまだかなり先の話になります」

 と、バッサリ。スポーツやコンサートを行うような大きな会場は徐々に観客を入れているが、テレビ局のスタジオとなるとまだまだキャパが狭すぎるというわけだ。

 私たちの娯楽として、日々を楽しませてくれるテレビ。制作現場の苦労はまだまだ続きそうだーー。

〈取材・文/渋谷恭太郎〉