元SMAPの3人が独立し『新しい地図』を発足させてから早3年、久しぶりにその“仕掛け人”の名前がニュースに踊った。9月1日、SMAPの元マネージャーで、現在は『新しい地図』の所属事務所社長のIさんが『紺綬褒章(こんじゅほうしょう)』を受章した。

「日本財団の笹川陽平会長が、ブログで伝達式の様子を介されていました。同章は私財を寄付した者に贈られるもので、Iさんは昨年に“生きにくさを抱えている女性や子どもへの支援”を目的に、3000万円の寄付を行ったというのが選出理由です。SNSではSMAPファンからも“さすが!”といった称賛の声が多く寄せられることになりました」(ネットニュース編集者)

 この発表がSMAPファンの目にも届くようになったのは、2日のブログを受けて『東スポWeb』がネットニュースとして報じ、広く拡散されたため。一時はなんと、Iさんの名前がツイッターのトレンド入りするほどの盛り上がりをみせた。翌朝には『スポニチアネックス』が記事を配信しているが、話題性では大きく遅れをとる結果となった。

「本来はこのような話題性のあるトピックには、各媒体が“我先に”と食いつくはずなのですが……。やはり、Iさんがジャニーズ事務所と袂を分かつ経緯があったからか、ジャニーズに忖度して取り扱いに困っているという印象を受けます。発表の翌日の『日刊スポーツ』も《稲垣吾郎(46)草なぎ剛(46)香取慎吾(43)所属する芸能事務所「CULEN」が紺綬褒章を受章した》と、テキストのみで報じただけでした」(芸能プロ関係者)

ジャニーズの人材流出と嵐の活動休止の余波

 しかし、そのようなジャニーズ忖度に少しずつ変化が起こってきているみたいだ──。

 ジャニーズ退所以降、『新しい地図』の3人はネット番組やYouTubeといったメディアで活躍することが多かったが、ここ最近その殻を破るような動きを見せている。

 稲垣吾郎が今年の3月、朝ドラ『スカーレット』に出演、草なぎ剛は来年の大河ドラマ『青天を衝け』に徳川慶喜役で出演することが決まっている。さらに、『週刊女性』(2020年9月1日号)によると、2022年の大河『鎌倉殿の13人』に香取慎吾がほぼ内定しているとの報道もあった。

「Iさんの実績と、類まれな営業力で『新しい地図』と“NHKとのパイプ”が強まっているのがみてとれます。それに加え、ここ数年、ジャニーズ事務所は人材流出が止まらず、“業界における統制力”が弱まっているな、と。

 今年は活動休止をする嵐のラストイヤーということもあり、NHKや民放各局も出演交渉に躍起になっていますが、彼らがいなくなる来年以降はさらに影響力が失われてしまわないか心配です」(同前)

 水面下で着々と前進しているあたり、さすが敏腕マネージャーといったところか。