「毎週のリハーサルと、毎日の撮影が長い期間積み重なっていく中で、私でも大変なんだから高畑充希さんはもっと大変なんだろうなという思いを『とと姉ちゃん』のときに痛感していた記憶があります。実際にヒロインとして撮影が始まってからは、膨大なセリフ量があったりと毎日が大変。つい最近、高畑さんに電話したのですが“頑張ってね。美味しいご飯屋さん紹介するね”と励ましていただきました」

憧れていた女優の仕事
「いまがいちばん楽しい」

 『おちょやん』で、毎田暖乃演じる子ども時代の千代に続き、3週目から杉咲花がヒロインとして本格登場。東京出身の彼女にとって、大阪ことばでの演技は新鮮でとても楽しんでいるそう。

杉咲花 撮影/高梨俊浩
杉咲花 撮影/高梨俊浩

「いままで方言を使う役を演じる機会がなかったので、いつかやりたいなと思っていました。南河内の方言なのですが、幼少期の千代を演じた毎田暖乃ちゃんが巻き舌がすごくうまくて迫力があるんです。その巻き舌をまねしようとすると難しいのですが、それを私もポイントで引き継げたらなと思います
 
 撮影が始まって約4か月がたち、メンタルが鍛えられる出来事も。

「撮影の合間でも常にみんなボケたりツッコんだりする現場で、アドリブも多いんです。監督によっては全然カットをかけないで、アドリブを楽しんでいる方もいらっしゃって。私も頑張って言ったりしますが、たまに本当にびっくりするくらい現場がシーンとするときが。そのときはすごく落ち込みますが、次、頑張ろうって思うときに、ちょっとメンタルが強くなってきているかなと感じています(笑)
 
 小さいころ女優に憧れた千代に共感できる部分もあるそう。

私はもともとドラマが大好きで、放送されている作品を全部見ていたくらいのテレビっ子でした。いつの間にか演技がしてみたいなと思うようになって、今の女優の仕事を始めました。実際にお芝居をしてみたら、普通では出会ったことのない感情や、キャストの方のみならず、いろんな才能を持った人たちにも出会えた。みんなでひとつのものに向かって何かをするというのが好きだったので、いまがいちばん楽しいなと感じています」

大阪生活のひそかな楽しみ!

「ずっと大阪で撮影をしているので、仕事があって東京に帰ったりすると、久々に実家に帰った感覚になります。この間は撮影中に小腹が空いたとき、マネージャーさんにたこ焼きを買ってきてもらっちゃいました。“近くのたこ焼き屋さん”って調べたら、美味しそうなお店がたくさんあるんです。それを食べて楽しんでいます

連続テレビ小説『おちょやん
NHK総合 月曜〜土曜 朝8時〜ほか