9年前も同居男性に暴力を繰り返していた

 さらに久美子容疑者は、県外に住む岡田さんの兄(29)に何度も電話をかけ、

「弟の面倒をみているから使った生活費150万円を送れ。妊娠させられたから子どもをおろす金も必要だ。用意しないならばヤクザを連れて行く。今、弟を殴ったぞ」

 などと脅し、電話ごしに岡田さんの悲鳴を聞かせることもあったという。

 県内で暮らす父親にも生活費を要求した。

「久美子容疑者は9年前にも、同居していた当時23歳の男性Bさんに対し、やはり同居する男ら3人と暴力を繰り返して鼻を骨折させるなど全治6か月の重傷を負わせていた。Bさんも当時は激やせしていたといい、手口が似通っている」(前出・記者)

 岡田さんが亡くなってから1年。当時、病院からの通報で捜査に着手した県警は慎重に調べを進めた。10月14日に小林容疑者母子を岡田さんの兄に対する恐喝未遂容疑で逮捕し、11月4日にはBさんへの傷害容疑で久美子容疑者を再逮捕。同25日の殺人容疑での逮捕にこぎつけた。

小林容疑者の暴力支配をめぐる人物相関図
【写真】酒の缶やペットボトルが散乱、ゴミだらけの容疑者宅周辺

「ヤクザの娘」と吹聴して主導権を握る

 久美子容疑者が周囲に語っていたところによると、県内出身で「私の親はヤクザなんや」と吹聴。実年齢より10歳以上、若く偽っていた。

「どうせ“ヤクザの娘”というのもウソに決まっている。よくしゃべる勝ち気なおばちゃんで、よく言えば人懐っこいが、悪く言えば厚かましい。アニマル柄が好きで虎模様の入ったスウェットをよく着ていました。“オバケが見える”と霊感が強いこともアピールしていましたね」

 と久美子容疑者を知る男性。

 相手が苦手としている人物やモノを嗅ぎ分けるのがうまかった。

「例えば実在するヤクザの名前を出し、自分が頼めば力になってくれるなどと言って優位に立とうとする。具体的にそれっぽく動いたり、細かい事情説明を交えたりして徐々に主導権を握るんです」

 かつて住んでいた家の周りでは“鼻つまみ者”。当時を知る女性が振り返る。

「午前2~3時ごろ、平気で近隣宅を訪ねてピンポンしたことがある。家人の留守中、昼間に勝手に家に上がり込んでコーヒーを淹れて飲んでいたこともあったらしい」