不倫騒動は「忘れさせないように」

 このように、原田に絶対的に信頼を置いている森さん。初めて原田に会ったころの場面を、いまでも鮮明に覚えているという。

「スカウトされたての原田はとてもぶっきらぼうでね。挨拶するときもブスっとしていた。でも、新人って誰にでもペコペコするものだから、逆に新鮮に見えたんです。それから少しして、現場の近くの駅で偶然、反対側のホームにたたずんでいる龍二を見かけたんだけど、なんともいえないオーラがあってね。思わず見とれてしまったんですよ。そのとき、こいつのよさを伸ばす! って、心に誓いましたね。

 実際はとても礼儀正しいいいやつで。元々ヤンチャだから(笑)、上下関係の大切さが身についている。見た目とは裏腹にお笑いが大好きで、お笑いをやりたいと。会えば会うほどいろんな魅力があることがわかってきて、やりたいことをやらせてやりたいな、と思うようになりました。

 その後、独立を決めて、龍二に相談したら『森ちゃん辞めるんなら俺も辞める。一緒についていく』と。まだ辞めてどうするかも考えていなかったのに。うれしかったですね

原田龍二と、個人事務所の社長兼マネージャーである森卓一さん 撮影/佐藤靖彦
原田龍二と、個人事務所の社長兼マネージャーである森卓一さん 撮影/佐藤靖彦
【写真】原田龍二の謝罪会見、会場はこんなことになってた!

 当の原田にも話を聞くことができた。

「僕は直感はあるけど、スケジュールとかお金の管理とか全然できないので。森ちゃんに全部任せてるんです。だから余計な心配することなく、いろんなことができた。森ちゃんがいるから、まさに気持ちよく全裸でいられるんですよ

 全裸になりすぎて、マイカーでいらぬこともしてしまったわけだが……。これに対し森さんは、

「(あの騒動は)忘れさせないようにしています。あのせいで、周囲のみんなに迷惑をかけてしまったわけだから。むしろ、みんなが気を遣って言わなくなるほうが困るんですよね

 と、ベテランマネージャーらしい見解を見せる。

 今回のカレンダーも、50を過ぎた中年男性が一糸まとわぬ姿を31日間という、芸能界史上に残りそうな衝撃的なコンセプトだ。ためらいはなかったのか。

「いや、あるわけないでしょう(笑)。原田の可能性しか引き出さない企画じゃないですか」(森さん)

 当の原田龍二もこう続ける。

「今回のカレンダーには、なによりうちの妻が喜んでいるんですよ。『原田龍二の集大成じゃない』って。むしろ、脱ぐ仕事のオファーがまだ来ること自体がありがたい。このカレンダーを飾って、ひとりでも多くの人が『こんなことやって~』と笑って元気になってくれたらうれしい。そして、こういう仕事をおもしろがって取ってきてくれる森ちゃんには感謝しかないですね」

 森さんをはじめ、人に恵まれたのが、原田の復帰力につながったのかもしれない。

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