涙のバトルも

 売れるためには、攻めの姿勢も大切だ。猿岩石でのブレイクから1度消えたあと「あだ名」芸で復活した有吉弘行。“おしゃべりクソ野郎”と呼ばれた品川祐のようにキャラ立ちにつながった人もいるが、本気で怒ったのが菊川怜だ。

 2008年にバラエティー番組『悪魔の契約にサイン』(TBS系)のなかで“行き遅れ”“人生ラストチャンス”などといじられ、収録中に泣き出すハメに。それを有吉が「どうも、すみませんね」と軽く受け流したことで「あいつ、ムカつく!」とキレてしまった。

 それでも、有吉は「こっちも仕事なんだよ!」と言い返し、収録後の楽屋でも心からの謝罪はしなかったという。いま以上に毒舌のヒールキャラに徹していたからか、両者の相性が悪かったのか、ただ、有吉のあだ名芸に傷つき、恨んでいる人はまだまだいるかもしれない。

 そんな有吉と長く共演しているのが、マツコ・デラックス田中みな実。しかし、このふたりはビミョーな関係だ。

8年ぶりの共演では田中がマツコに「嫌われることをしてすみません」と謝罪したが、マツコからは手痛いダメ出しが(左から)田中みな実、マツコ・デラックス
8年ぶりの共演では田中がマツコに「嫌われることをしてすみません」と謝罪したが、マツコからは手痛いダメ出しが(左から)田中みな実、マツコ・デラックス
【写真】「犬猿の仲」と言われる芸能人を並べて紹介!

 きっかけは、'11年の『さんまのホントの恋のかま騒ぎ』(TBS系)。ぶりっこキャラをつっこまれた田中が泣き出し、マツコがいじめたような構図になった。田中は7年後、自身がMCを務める番組で「反省してる」として、

「そこからマツコさんが私を“共演NGだ”みたいなことになってるみたいなんですけど……(次の機会があれば)もっとひょうひょうとうまくやると思う

 と、リベンジを誓っていたものだ。実際、翌年の『ホンマでっか!?TV』(フジテレビ系)で共演した際には“天敵”同士ならではのやりとりが面白いと話題に。マツコという怪物が新たな怪物を育てたともいえる。