芸能界やテレビ番組は、何かとファミリーや派閥を作りたがる。「サンジャポファミリー」に「竜兵会」、「小栗会」に「アローン会」などなど。かつては「沢尻会」もあった。「小泉家」や「花田家」など、ちょっと気になって、ちょっといじりたくなる愛すべき一家もある。

 そこに新たに加わった感のある「木村ファミリー」。そのまま受け止めれば、木村家の人々である。「木村ファミリー」とググっても、「木村ファミリークリニック」「木村ファミリー農園」がまだ上位に来るため、これからが期待されるファミリーネームか。

夫役は“半公認状態”

 人気俳優のものまねで人気のお笑いタレント・元木敦士(37)が夫役、ものまねタレントのマーナ(44)が妻役、お笑いタレントのみよこ(37)が長女役、グラビア芸人の高田千尋(35)が、つい最近CMで帯を踏んだことで炎上した次女役という布陣だ。

「以前からTikTokでネタが流れていました。家族写真を撮ったりオーガニッククッキングをしたり縄跳びダンスをしたり、どれを見ても本物そっくりでおかしくて(笑)。アダムスファミリー以上にハマりますよ。なかでも元木さんは本当にそっくりです。ほかの3人は寄せてる感がありありですが、それでも笑えます。妻役のものまねはちょっと悪意も感じられて、それがまたいいんです」

 とエンタメサイト記者は笑いながら絶賛する。

“木村ファミリー”のTikTok

 そんな彼らが先日、木村ファミリーとして家族写真をインスタにアップしたとスポーツ紙に報じられた。TBS系『水曜日のダウンタウン』に登場した際の家族肖像だという。

 ものまね芸人はよく、本家にお墨付きをもらとうとする。本人公認ならば、なんの心配もなく、堂々と営業できるからだ。レイザーラモンRG(46)は歌手の細川たかし(70)をデフォルメした芸で仕事のオファーも増え、本人から「こぶしたかし」の芸名も拝命した。

 お墨付きもないのに、お墨付きがあるふりをすると、痛い目に遭う。かつて、矢沢永吉のものまねタレントが、矢沢本人に訴えられたこともあった。

「あのときはホームページに、“矢沢永吉が唯一認めたものまねタレント”と書き込んだことがダメでした。和解で決着しましたが、ものまね側の勇み足でした」

 ベテラン芸能記者はそう振り返り、続ける。

「その際の裁判長は、ものまねタレントは芸が似ているかどうかが評価されるのであって、本人の公認は関係ない、ということを言っていました。公認されようがされまいが、似ていれば人気になるという当たり前のことですが、芸能活動をする際にものまね相手の名前を勝手に使うことがその裁判以降、鳴りを潜めましたね」

 前出・エンタメサイト記者は、公認されようがされまいが、ものまねされている本人の心境が大切だと、次のように話す。

「元木さんはSMAPの番組に出たこともあるし、本人の前で歌唱したこともあり、半ば公認状態です。ただ、その妻や娘たちを合わせ技で“木村ファミリー”にしたことで、どんなハレーションが起きるかどうかでしょうね。ただ元木さんの所属事務所は、ものまねのマネジメントに長けていますから、そんな心配も無用かなと思いたいですね」

 ものまねされる相手の心境を考えつつも、ものまねにはデフォルメと毒がつきもの。元木本人は、いい男としてなりきっているので問題はないとして、妻と娘ふたりが“木村ファミリー”で笑えるのか、それもと不快に思うのか。

 どちらにしても、ものまねされること自体が、有名だからこその産物。だけどかっこつけているところが笑えるファミリーだ。本家じゃなくて、ものまねの方だけど。

〈取材・文/薮入うらら〉