野崎氏の自宅は二階建てで、トイレと風呂がそれぞれの階に設置されている。二階の風呂は野崎氏の専用で、一階の風呂を家政婦の女性と早貴容疑者が使っていた。このことについて前出の野崎氏の会社関係者Aはこう話をしていた。

和歌山県田辺市内の「紀州のドン・ファン」こと野崎幸助氏の自宅
和歌山県田辺市内の「紀州のドン・ファン」こと野崎幸助氏の自宅
須藤早貴容疑者、専門学校時代に賞をもらって喜ぶ“ピュアな”一枚

「社長のお風呂を掃除するんだけど、浮いているのです、アレが。社長は垂れ流しだから。だから、早貴は、社長とは別の一階のお風呂を使っています」

 豪邸と言われる野崎氏の自宅だが、実際は「汚部屋」だったという。

店屋物の食べカスと犬の臭いと、アレの臭いで……

「社長の居室は、絨毯にところどころ黒い染みがあるんです。社長の愛犬のイブちゃんが粗相をしたものらしく、それが固まっていて。それを避けなくてはいけなくて。また、社長は『イブが粗相をした』と、従業員に掃除を言いつけるんですけど、部屋に行くと『これ、犬のじゃない』ということが何度もあったんですよ。社長の部屋は、何らかの食べカスと犬の臭いと、アレの臭いで、気分が悪くなることがありました」(会社関係者A)

 そうした部屋に毎晩、須藤容疑者は呼ばれていた。また、早貴容疑者は“夫婦生活”について知人にこう語っていた。

「社長はキスだけで満足するから、それ以上はやっていないって」

 しかし、ほぼ同時期に社長と交際があったという女性は「社長は最後まで要求してきていました。不完全ですが」という証言がある。野崎氏の女性への執着は、老いてもなお盛んで、誰もが認めるものだった。

「若い女の子にとって、社長はとにかく我慢が必要な相手だったはず。その点だけは、ちょっとだけ早貴に同情するんですが……」

 冒頭の県警担当記者は、今回の逮捕をそう受け止めた。

 結婚前の須藤容疑者のものと思われるインスタグラムには、海外旅行時の高級ホテルやビジネスクラスのシャンパンなどが並んでいた。ブランド物などが大好きで、月100万円の手当てに飛びついた須藤容疑者にとって、野崎氏との汚部屋での結婚生活は予想外で、耐えがたいものだったと思われる。

「須藤容疑者への取り調べは、何度も行なわれて、ウソ発見器にまでかけられている。かなりつよいメンタルがないと、否認し続けることは難しいと思います。物証が出ていないことが、須藤容疑者が強く出られるところなのでしょうが、県警は物証ナシでも状況証拠の積み重ねで起訴して有罪に持ち込むこめると踏んでいるようです」(冒頭の県警担当記者)

 法廷で早貴容疑者の真実が明かされることはあるのだろうか。