外に避難できず、家に閉じ込められて数日過ごす「自宅避難」のケースも考え、2階には500ミリリットルのペットボトルやトイレットペーパー、お湯を沸かしたり調理をするためのキャンプ用コンロといったものを。自宅は土地が低く、床上浸水の可能性があるため、水や食料は2階に保管するのが安全だと考えた。

「備蓄で大切なのは“見直しと更新”。入れたままにするのではなく、必要なものを定期的に入れ替えています。特に子どもの服はすぐにサイズアウトし、食べられる非常食も変化。いざというときに慌てないための心づもりです」

 備蓄したいものは数も種類も多く、費用もそれなりにかかるが、まずは100円ショップで買えるものから少しずつ準備していくのが手だ。

 避難所でもコロナ対策ができるよう、マスクや除菌スプレー、使い捨てできるアイテムをリストアップ。また夏場での避難は熱中症対策も必要なため、接触冷感のグッズやたたくと冷たくなる保冷剤もおすすめ。

 防災備蓄は、自分や家族を守るためだけでなく「地域の弱い立場の人を守るためにもなる」と考えてほしいと語る。弱い立場とは、例えば介護で人の手が必要な人や、病気、障がいのある人、そしてその世帯の人たち。子どもがいて、スピーディーな避難が難しい家庭も含まれる。

「災害が起きて避難所や、食料の配布場所にすぐに来られるのは、いわば“身軽な人”。被災してケガをしていたり、家族の世話をしなくてはならないような人たちは、遅れてやってきます。ようやくたどり着いたときには配布する食料や日用品がなくなってしまっている、ということも。防災備蓄は自分や家族の身を守るのはもちろんのこと、地域の困っている人たちを助けることにもつながる、ということを知ると防災への意識も変わってくると思います」

2つの非常用持ち出しリュックで
「もしも」に備える

ドライバッグは防水なので雨の中、避難することになっても、中身が濡れることはない
【写真】備えて安心、玄関と2階で2つ用意している「非常用リュック」の中身
防水機能のない通常のリュックの場合、登山用のザックカバーをかけると防水になりおすすめ

 ドライバッグは防水なので雨の中、避難することになっても、中身が濡れることはない。防水機能のない通常のリュックの場合、登山用のザックカバーをかけると防水になりおすすめ。

 中には、汗拭きシート、生理用品、防寒シート、お手拭きシート、歯磨きセットやばんそうこう、マスクといった衛生用品や、お菓子、水や缶詰といった食品、飲料水、着替えなどが入っている。