ヤマザキマリなど華麗なる提供者たち

氷川きよし 撮影/廣瀬靖士 
氷川きよし 撮影/廣瀬靖士 
【写真】氷川きよし、美しすぎる“横顔”

 以前から親交のある木根尚登による作曲は2曲。さらには木根のソロ曲『RESET』とTM NETWORKの名曲をカバーしている。

「『SEVEN DAYS WAR』、これを今、どうしても歌いたかったんです。“誰かと争うのではなく自分を見つけたいだけ”“誰かを憎むのではなく想いを伝えたいだけ”。まさに自分が今、言いたいことだったので」

 さらには、木根とのつながりから、ギタリスト・野村義男も演奏者として名を連ねる。昨秋、布袋寅泰のコラボレーションアルバムに参加した際の『I Don't Wanna Lie』も収録。演歌とはまた違った世界で、アーティストたちとの輪が広がっている。

「『Jeanne d'Arc~聖女の微笑み~』も、ぜひ聴いていただきたい曲です。ジャンヌ・ダルクは若くして命を落とした、フランスの百年戦争の英雄。何より、女性なのに男性として生きざるをえなかった。そんなジャンヌ・ダルクをどうしても歌いたくて」

 そして、『テルマエ・ロマエ』で知られる漫画家・ヤマザキマリも詞を提供。

「ヤマザキマリさんとも仲よくさせてもらっていて。イタリアで生活し、家族を持ち、でも仕事はバリバリしていて、ヒット作もあって。すごい魅力と憧れを感じます。何より、マリさんの考え方や内面がすごく好きで。マリさんに愛の世界を書いてもらいたいな、と思ってお願いしたら、快諾してくれて。『生まれてきたら愛すればいい』、本当に好きな曲です」

 そして、やはり仲よしだという大黒摩季は『Glamorous Butterfly』を提供している。

「普段は“摩季姉”って呼んでいるんですが、摩季さんはすごく男っぽくてカッコいい。
作詞のお願いをしたら“じゃあ、一緒に書こうよ”と言ってくれて。電話で自分の考えや思いなんかを伝えて。それを摩季さんが受け止め、詞にしてくれました。今回のアルバムの中でいちばんカッコいいロックナンバーだと思います。きっと“強く生きよう!”って思ってもらえるはず。

 あまりにも1曲1曲、愛が深すぎて、語り尽くせないですね。本当にいいアルバムになりました」