メディアを通して見る光浦さんの留学は、ごく普通の芸能人留学として映るかもしれません。しかし、このような社会人の留学は芸能人だけのものではありません。一般のビジネスパーソンにもすぐに応用できるヒントが多く隠されているのです。

 拙著『オトナ留学のススメ 成功する人はなぜ海外で学び直すのか』(辰巳出版)では、芸能人留学の事例を一般の社会人が取り入れられるようにタイプ別に分類しています。今回の光浦さんのカナダ留学は、人生を学び直すための「リフレッシュ飛躍型」の留学に当てはまります。同じタイプの芸能人の事例としては、歌手の平井堅さんがいるのですが、本書の中では平井さんの事例を紹介しています。

 平井さんの場合も「周りだけがどんどん変わる。学生時代はみんな一緒だった。社会人になり、出世して、結婚して、子どもができて。周りを見るとどんどん変わっていっているのに、自分だけ学生時代と変わらない、取り残されている」と、昔コンサートの中で話していたのを聞いた記憶があります。しかしニューヨークでの語学留学をきっかけに自分を見つめ直し、帰国後に完全復活されたのです。

 社会人生活でどうしても煮詰まってしまった際には、思い切って「環境を変えてみる」ことをお勧めします。海外留学は、そういう意味では環境が変わるだけでなく、周囲の人間関係や文化までもガラッと変わるので、効果が得やすいのです。

光浦さんのような留学が向いているのは?

 では、どんな人が光浦さんのような「リフレッシュ飛躍型」の留学に向いているのでしょうか。次のような項目に当てはまる人は、このタイプの留学と相性が良いと言えます。

・気がつけば、ため息ばかり出る人
・最近仕事のモチベーションがまったく上がらない
・職場の人間関係で悩んでおり、休職もしくは退職を考えている
・プライベートで長年のパートナーと別れたばかりだ
・以前のように新しいアイデアが浮かばなくなった

 昭和の時代の企業風土だと、光浦靖子さんや平井堅さんのような海外留学は、「逃げ」だと非難されるかもしれません。人生100年時代の現代では、「逃げ」ではなく「リフレッシュ飛躍型の留学」と言えるでしょう。

 ストレスの多い日本社会で働いていると、人生で一度や二度は先ほどの項目のような状況になることもあるでしょう。病気になるまで無理して、寿命を縮めてしまうよりは、一定期間海外で充電してきたほうが、長いスパンで考えるといいかもしれません。

 そんな際に、光浦さんのようにリフレッシュ飛躍型の留学を取り入れてみる手もありそうです。


大川 彰一(おおかわ しょういち)Shoichi Okawa  留学ソムリエ 代表取締役
日本認定留学カウンセラー協会幹事、TAFE Queensland駐日代表。1970年京都市生まれ。セールス&マーケティングに約10年間携わり、カナダに渡航。帰国後、留学カウンセラーとして4年間で約1000名以上の留学やワーキングホリデーに関わる。その後、米国の教育系NPOのアジア統括ディレクターとして約6年間、日本やASEANの教育機関および企業との連携によりグローバル人材育成に尽力。海外インターンシップを大学の単位認定科目としての導入に成功、東北復興プロジェクト、アジアの国際協力プログラム開発にも携わる。現在は「留学ソムリエ(R)」として国際教育事業コンサルティングや留学の情報を発信。留学ソムリエの詳細はHPFacebookから。