面白くなかったらいつでも辞めていい

 ちなみに育児について情報交換はする?

亜美「するんですけど、うちとは年齢が離れてるので(9歳差)、私の情報が古いって言うんです。私はドヤァっていい情報あげたつもりなのに(笑)」

由美「だってホントに古かったんだもん(笑)。抱っこひもを買おうと思って相談したら、え、今それ? っていうことを言っていました」

亜美「“何年前の情報よ?”って(笑)」

 こんなふうに笑い合うふたりだが、過去、1度だけPUFFYを辞めようと思ったことがあるのだとか。

亜美「私が産休を取るときです。産後、どうなるかわからないし、迷惑をかけるんだったら申し訳ないから辞めたほうがいいかな? と提案しました。でも、“とりあえず、産んでから考えればよくない?”ってことで今に至っています。私たち、かなり初期の段階から、基本的にいつでも辞めていいスタンスにしてるんです。どちらかがやっていて面白くないと思ったら、相手に率直に言おうって」

由美「それくらいの気持ちのほうが長続きするのかなと思います。それにやっている自分たちが楽しめなければ聴いてくださる方にも楽しさが伝わらないだろうし、そうなったらやる意味がなくなると思うので。でも幸い、今、とても楽しく音楽活動できています」

幸せだと思う瞬間は?

亜美
「えー、美味しいもの食べたときとかですかね。最近だと、韓国料理のチキン。今は配達してもらってるんですけど、コロナ前はお店によく行ってました。わざとじゃないんですけど、作ってくれた人に聞こえるように“幸せここにあった〜”って言ってる自分がいましたね(笑)。……いや、いちばんの幸せはファンのみなさんと会っているときです。(隣の由美のリアクションを見ながら)あっ、由美ちゃんは違うみたいです。寝てるときだよね」

由美「私、なにも言ってないよ。でも、亜美ちゃんが言ったみたいに寝る間際。寝る瞬間は、うれしいなって思います。本来は、仕事終わってビール飲むときかなと思うんですけど、最近はできないので。(コロナ禍の)今はライブが終わったら“お疲れさまです”って言って直帰ですから」

亜美「さみしいよね」

この25年、変わらずずっと好きなものは?

由美「亜美ちゃんはずっとオーバーオール着てるね。石ちゃん(お笑いコンビ、ホンジャマカの石塚英彦)か亜美ちゃんかって」

亜美「あはは(笑)。由美ちゃんはコーヒー飲めるようになったよね?」

由美「それ、変わらないことじゃなくて変わったことだから(笑)。ずっとコーヒー飲める人に憧れてたけど、苦いと鳥肌立っちゃって」

亜美「鳥肌立てながらコーヒー飲む人もなかなかいないよ(笑)」

由美でも35歳くらいからカフェラテなら飲めるってことに気づきました(笑)。……あ、私ずっと“猫ってかわいい”って思ってます。今もシンガプーラっていう種類の子を飼ってるし」

亜美「猫ってなんであんなにかわいいんだろうね~。マンチカン飼いたいな~」

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『THE PUFFY
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●パフィー●'96年、奥田民生プロデュースによるシングル『アジアの純真』(作詞は井上陽水)でデビュー。4曲続けてミリオンヒットとなり、日本有線大賞、レコード大賞最優秀新人賞を受賞。翌年にはレギュラーのトークバラエティー番組『パパパパPUFFY』がスタート。'98年にアジアコンサートを行い、'00年にはアメリカでの初ライブに挑戦。現地で注目を集めたふたりがモデルとなったアニメ『HiHi PUFFY AmiYumi』が全米で放送され、日本を代表する世界のポップアイコンに。その後も世界を舞台に活躍を続け、デビュー25周年のアニバーサリー・イヤーに突入中。

取材・文/熊谷真由子