元NEWSの手越祐也(33)の発言が、芸能関係者の関心を集めている。そこには、同情に近い感情も混じっている。

 つい先日、ウェブサイト『AERA dot.』に掲載された【手越祐也に単独インタビュー「テレビ無料でもでますよ」】というタイトルの記事が、関心のもとになっている。

 2020年6月、結果的に謹慎処分の解けないうちにジャニーズ事務所を退所した。

「言ってみれば世話になったジャニーズに対し、ケツをまくったようなものです。退所4日後には都内で緊急会見を開き、自分の夢などを自信たっぷりに語っていました。独演会のような会見でしたね」

 と振り返るのは芸能リポーター。退所と同時に開設したYouTube「手越祐也チャンネル」は、登録者数161万人という人気チャンネルになっているが……。

「YouTubeで儲かってはいるのでしょうが、手越の場合は持ち出しが多い。YouTubeの番組作りでも金がかかりますし、彼はデジタルシングルをリリースしミュージックビオも作っていますので、スタジオ代やミュージシャンのギャラ、撮影費やスタイリスト代、メイク代など、ジャニーズ事務所にいたころには一切心配する必要のなかった芸能活動に不可欠な基礎的出費も、今は手越の稼ぎにのしかかっていますからね」(前出・芸能リポーター)

テレビに「無料で出る」は可能なのか

 ファンクラブも開設し、ファンの取り囲みにも抜かりがないが、アリーナクラスのコンサートやテレビ出演をメインに人気アイドルとして君臨した「生粋の目立ちたがり屋の芸能人」(前出・芸能リポーター)の手越にとって、現状に対するじくじたる思いもあるようだ。それが透けて見えたのが、芸能関係者の同情を集めている『AERA dot.』のインタビュー記事なのである。

「そこで手越は、独立して以来一度も、民放キー局からのオファーはありません、と打ち明けているのです。それは事実なのだから致し方ないとしても、テレビ出演について『無料でも出ますよ』って懇願している。ちょっとねぇ、何というか“売り込み感”がにじみ出ているというか。聞きたくなかったですね。

 テレビに出ていなくても経営的には困ってないと明かしていまから、独立後も金銭的には問題ないのでしょうが、やはりテレビが恋しいのかと同情しましたね」(スポーツ紙元ジャニーズ担当記者)

 テレビに『無料でも出る』。そんなことが実現可能なのか。

 手越が、退所後の緊急会見で「自分の人生を変えた番組」と感謝していた日テレ系バラエティー『世界の果てまでイッテQ!』の番組関係者に聞いてみた。

「出演依頼することは100%ないでしょうね。手越さんは退社後の会見でも『イッテQ!』に対して『ノーギャラでも出たい』って言ってくれていたんです。それだけ思い入れのある番組だったということはありがたいのですが、今のスタッフは手越さんに対し、そんな思い入れを持っていないと思いますよ」

 民放キー局からオファーは届かないが、ユーチューバーとして一定の成功を収め、音楽活動も手を抜いていない「男・手越祐也」(by手越)。それでもテレビに恋々としてしまう発言に、スポットライトを浴び続けたアイドルとしての、何とも微妙なもの寂しさを感じてしまうのはなぜだろうか。

〈取材・文/薮入うらら〉