「'12年、当時メジャー挑戦を表明していた大谷を球団は強行指名して本人や家族を説得させて入団にこぎつけましたが、'17年のオフシーズンに念願のメジャーリーグへ。

 かつて『ハンカチ王子』として一世を風靡した斎藤佑樹は今季限りで現役引退。ヤンチャなキャラクターながら人気選手としてチームを引っ張っていた中田翔は後輩への暴行問題で巨人へ放出せざるを得ないことに。

'17年に甲子園のスターだった清宮幸太郎を高校生最多タイ7球団競合の末、クジで引き当てるも現状はまだパッとせず……。翌18年のドラフトでも、秋田の金足農業高校出身で甲子園を沸かせた吉田輝星を獲得しましたが、不調のまま2年目を終えています」(テレビ局スポーツ担当記者)

「新庄はそこにいるだけでいい」

 球団の「表紙」を飾れる人物が、喉から手が出るほど欲しい––。新庄には「ふさわしい華やかさがある」と球団から判断された、ということなのだろう。

「メジャーリーグで3年間プレーしたのち、日本ハムで日本球界に復帰した新庄。現役引退後はタレントに転身し、バリ島へ移住。知人に約22億円もの資産をだまし取られるなど、私生活は波乱万丈でした。そんな中でも、昨年は現役復帰のためにトライアウトを受けるなど、その派手で自由なプレースタイルや言動は元プロの中では随一。

 敬遠球を打ってサヨナラ安打にしたり、開幕戦でハーレーダビットソンを運転しながら登場したり。その奇想天外さは“新庄劇場”と呼ばれ、エンターテイナーとして野球界にその名を刻みました」(同・前)

 とはいえ、指導者経験ゼロの“素人”にチームを率いることなど可能なのか。前出の関係者はこう言って笑う。

日ハムのGMに就任する稲葉篤紀(侍ジャパンHPより)
日ハムのGMに就任する稲葉篤紀(侍ジャパンHPより)
【写真】新庄剛志、日ハム時代の沖縄キャンプで見せた“マジな顔”

「“新庄はそこにいるだけでいい”と考えている人もいるでしょう。日本ハムは人事やドラフトなど、戦略的な部分はフロントが主導する傾向にあります。正直、球団が新庄に采配や手腕を期待しているかどうかは……、ちょっと疑問ですね。

 もともとはGMに就任した稲葉篤紀も監督候補のひとりでしたが、稲葉は選手にも自分にもストイックに向き合う性格。厳しすぎることで敬遠されてきた部分も否定できません。また、再婚した妻が、選手やその家族に介入したことが問題視され、現場ではなくフロントに置くことで落ち着いたと事情もあるようです」(日本ハム球団関係者)

 新庄の監督就任は報道先行で、正式発表までに時間を要した。すると、新庄氏はツイッターで「慌てない 慌てない ひと休み ひと休み。」とつぶやき、これに野球ファンは一喜一憂。耳目を集めるうえでは、やはりピカイチかもしれない。

「記録より記憶に残る」指揮官として、新しい歴史を作るのか。来季は日本ハムから目が離せない!