愛想笑い&媚びる人はあまり好きじゃない

 ゲイではあるけど異性と恋愛・結婚し、子どもをもうけて家庭を築きたい……。世間でいういわゆる“普通”になりたい願望と現実。純はそのはざまで悩み苦しむ。

僕の恋愛観ですか? うーん。自分の価値観や芯をちゃんと持っている人がいいですね。愛想笑いばかりしたり、周りに媚びたりする人はあんまり好きじゃないですね(笑)

“楓珠くんの言うとおりにする”なんてタイプはもってのほか。また、ショートヘアの女の子に惹かれるという。

 続いて結婚観について尋ねてみると、

結婚願望、全然ありますね。この仕事をしているから“まだしない”という考えもないですよ。“結婚したい”と思ったらすると思います。

 僕には1歳上の兄がいるんですが、もう結婚していて。いとこたちもまだ20代なんですけど、みんな結婚しているんですよ。結婚してないのは僕と1歳下のいとこだけ。だから順番的には僕なんです(笑)

 では、電撃婚で世の中をびっくりさせる日も近い?

「フフフフ(笑)。なんというか、みんな幸せそうで楽しそうなんですよね。愚痴とかも言わないし。あと単純に、僕の両親の関係性も好きなので。僕が小さいころには、いろんなところに連れていってくれ、行事にも2人で見にきてくれたりしていたので。なんか、そういうところに憧れはありますね」

ほかの事務所を受けようとは思わなかった

 俳優を志したのは、高校1年のとき。

「もともとサッカーをやっていて。結構強い高校に入ったんです。部員が180人くらいいて。“ここから2年間やっても時間の無駄だな”と思って(笑)。で、やめました。

 そしたら、それまでずっとサッカーが中心にあったのに、中心にあるものがなくなっちゃったから、何か新しいことを始めようと思って」

 試しに現在の事務所のオーディションを受けてみると、見事合格したという。

事務所を選んだきっかけは、伊藤英明さんがいたから。落ちていても、ほかの事務所を受けようとは思わなかったと思う。きっと別のことをしていたと思います」

 そのスタートは“どうしても俳優”ではなかったようだが、デビューして6年。俳優として生きる覚悟は固まった。

幅広い役ができる役者になりたいな、とずっと思っていて。そして自分自身が、どんどん幅広くなっていけたらいいなと思っています

『彼女が好きなものは』
TOHOシネマズ日比谷ほか全国公開中
配給:バンダイナムコアーツ、アニモプロデュース

(C)2021「彼女が好きなものは」製作委員会
(C)2021「彼女が好きなものは」製作委員会

(撮影/矢島泰輔 ヘアメイク/菅井彩佳 スタイリング/小野塚雅之)