また、しんどいときは、「ゆっくりゆっくり、ぼーっとしながら、だらしない生活を送りなさい」と、休息を与えられたと思って、その時期は好きなことだけをやるようにしました。

 胸のあたりが穏やかになる瞬間が来ると思うから、焦らずゆっくりと過ごすこと。それと、呼吸をゆっくりゆっくり保ちながら、空気の綺麗なところでウォーキングを行うことも大切でした。働きすぎて疲れ果てる前に、きちんと休む時間をとることが重要ですね。

「孤独な時間」も大切

(3)「間違ってはいけない」「失敗してはいけない」はダメダメ

 20代の頃、フリーでヘアメイクをやっていたときに大失敗をして、お客様から気に入ってもらえずに、凍る思いをしました。それがトラウマで「失敗してはいけない」ということが頭から離れなくなったのです。

 それから2年が経ち、事務所に入ってからもしばらくは、トラウマが続いていました。「また失敗する」という不安が続いているうちはダメだと感じ、イメージトレーニングを取り入れるようにしました。

「大丈夫。上手くできる。私は上手、上手」と思い込むことを続けるうちに、トラウマが徐々に消えていったのです。物事にチャレンジするときには、失敗したことを頭に思い浮かべると悪い結果になってしまうから、上手くいくことをイメージトレーニングしたほうが成功していくものだと思うのです。人生、「思い込み」も大切ですね。

(4)孤独な時間を否定しない

 私は幼少期から19歳まで、殻に閉じこもっていたときがあります。そして今でも、仕事以外では最低限の人にしか会わない生活で、孤独な時間はたくさんありますが、不思議と「孤独で寂しい」という気持ちにはなりません。

 孤独には悪いイメージが浮かぶかもしれませんが、誰かと一緒にいて、無理に合わせないといけないなら、むしろ自分の好きなことをする時間がとれるほうが心地よいと感じます。今はいろんなモノやコンテンツが溢れているから、孤独に陥っても自分の楽しみ方をチョイスできる時代ですね。