『新婚さん』神回BEST6

 桂文枝の司会術は、今までに数多くの“新婚さん”から魅力を引き出してきた。2016年6月に登場したのは、ご主人がかなりのキティちゃんマニアという夫婦だった。

 結婚前に2人で旅行に行った際、夫がズボンを脱ぐとキティちゃんのパンツをはいていたことで発覚したという。

 奥さんに「着ぐるみを着てほしい」とリクエストし、その状態で夜の営みに励んだことも。「キティちゃんを抱いてる感じになるわけですか?」と文枝に問われたご主人は、「なる。生きてるキティちゃんに会えた」と返答! さらに、奥さんは「すっごい喜んで……。その晩は燃えちゃいました」と喜びの表情であった。

 それ以上に困った夫が登場したのは、2015年12月の放送回。文枝から職業を問われた夫は、ニコニコしながら「無職です!」と堂々返答。「無職という仕事はない……」と、文枝を困惑させた。

 さらに、夫はカメラに向かって「気楽な仕事で1日8時間で週休2日制で、できれば(月に)40万円ください!」と、全国の社長へアピール。もちろん、文枝は椅子から転げ落ちた。

 一方、インパクト絶大の妻が登場したのは2015年10月。「布団に入ると夫は『お○ん○ん触って』って言うんです」というエピソードを披露したのち、自作の曲を歌ってくれたのだ。その歌詞は「お○ん○ん、お○ん○ん、お○ん○ん○ん○ん、たまちゃん、たまちゃん、たまたまたまちゃん、ちんた~ま、ちんた~ま」と、日曜の昼時とは思えない衝撃的なもの。これには、さすがの文枝も絶句した。

 また、“同好の士”から発展して結婚に至ったカップルも数多い。2019年12月に出演したのは聖飢魔IIの大ファンという夫婦で、両者ともにギタリスト・ルーク篁のメイクを施しての登場であった。

 もちろん、2人は10029歳と10025歳を自称している。この白塗りメイクは私生活でも貫いているらしく、奥様が料理をするときは「お前を捌いてやろうか」、ご主人にキスをするときは「お前に口づけしてやろうか」と、悪魔風な言葉を口にするとのこと。神回ならぬ悪魔回だった。

 そして、2011年2月に登場したのはニューハーフバー勤務の妻(戸籍は男)と、亭主関白に憧れを持つ夫(戸籍は女)の新婚さんであった。

 ある日、妻が買ってきた惣菜を出すと、「これ、なんやねん!」と夫はちゃぶ台をひっくり返して激高。片づけながらイラついてきた妻は「男、舐めとったらあかんぞ、ワレ!」と夫を背負い投げし、脳振とうを起こさせてしまったという。「そんなときだけ男になんの? 弱い婿はんやなー」と、文枝は椅子から転げ落ちた。

 ちなみに2013年7月、フランスのパリで行われた公開収録では番組初“男性同士のカップル”も登場している。同年5月に同性婚が法律的に認められたフランスならではの新婚さんである。今後、こういうカップルの出演はどんどん増えていくはずだ。