《競技人生を通して得られた経験の数々は、私の人生においてかけがえのない宝物です》

 4月11日、フィギュアスケートの田中刑事が、自身のSNSで引退を発表した。

「田中選手は羽生結弦選手と同い年で、幼いころからよき仲間、よきライバルとして切磋琢磨してきました。'18年の平昌五輪には、羽生選手とともに日本代表のひとりとして出場しています。日野龍樹さんも同期のひとりでしたが、昨年すでに引退を発表しており、羽生選手の同期はいなくなってしまいました」(スポーツ紙記者)

羽生結弦が田中刑事にどうしても勝てなかったこと

 羽生、田中、日野の同期3人が出会ったのは、'04年のこと。

「長野県の野辺山高原で夏に行われていた、『全国有望新人発掘合宿』でのことです。『野辺山合宿』と呼ばれていたこの合宿では、体力の測定やスケート演技のテストを行って強化対象となる選手が選ばれ、選手には通知表のようなものが渡されます。荒川静香さんや浅田真央さんなども、かつてこの合宿に参加していました」(同・スポーツ紙記者)

 今となっては2度の冬季五輪金メダル、全日本選手権では6度の優勝を果たすなど、輝かしい戦績を残している羽生だが、当時はその片鱗を見せることはなかった。

 スポーツライターの梅田香子さんが、当時について明かす。

「その年の演技のテストでは、日野選手がダントツの評価で、田中選手がその次、羽生選手は、高い評価を得ることはできませんでした。このこともあり、強化対象には日野選手、田中選手はすんなり決まりましたが、羽生選手については迷ったようで、最後に名前が足されたといいます」