6月3日、日本大学は次期理事長に作家の林真理子氏を選出、7月1日から新体制が発足することになった。

「アメリカンフットボール部の試合での危険なタックルや巨額の裏金など、日大は不祥事が相次ぎました。問題の中心にいたのが、“日大のドン”と呼ばれた田中英寿前理事長。4月に所得税法違反で有罪が確定し、田中氏の影響力を排除する改革が進められてきました。新理事長は大学の体質改善という重い課題を担うことになります」(スポーツ紙記者)

 林氏の任命理由として、《これまで日本大学の運営に何ら関与したこと》がなく、《途中で投げ出すことのない胆力や、誠実かつ真摯に物事に取り組む姿勢を持った方であること》が挙げられている。

「林さんは日大芸術学部出身。1982年出版のエッセイ集『ルンルンを買っておうちに帰ろう』がベストセラーになり、1986年には『最終便に間に合えば』『京都まで』で直木賞を受賞。多数の小説を世に送り出しています」(文芸誌編集者)

 理事会で選出が承認されると、林氏は末松信介文部科学大臣と面会。会見を開き、決意を語った。

一番の課題は体質の古さとか、非常にマッチョな体質。上の人が言うと下の人が黙って従う、そういう組織になってしまっている

 かつて雑誌のコラムに《オヤジばかりのオレ様主義の学校を、オバさんの力で何とか変えてみたい》と書いていたように、意欲は旺盛。理事長としてどう改革していくのか。

理事長職と小説家との兼業に不安

全国120万人以上の卒業生を抱える日大には、改革への期待の声も大きい

「学校法人の長が理事長で、大学という現場のトップが学長。林さんは経営のトップとなり、教育理念や方針を打ち出していくことが求められます。日大は全国各地に付属校があり、“日本最大の教育機関”と呼ばれることも。まだ“田中派”と目される職員も残っている巨大組織ですから前途は多難です」(全国紙社会部記者)

 林氏は『週刊文春』の「夜ふけのなわとび」や『an・an』の「美女入門」などの連載を抱えながら小説も執筆。理事長として多忙な毎日を送ることで、連載の終了や未発表のまま“封印”される作品があるのでは、というファンの不安の声もある。コラムニストのペリー荻野さんに聞いた。

忙しくなりますが、作家活動にはむしろプラスになるかと思います。日本一のマンモス校のトップに立った経験が生かされ、新たな作品が生まれることもあるでしょう」

 日大にとっても、大きなメリットがあるという。

「本業ではない林先生がトップに立つことで、さまざまなジャンルの専門家も日大の運営に参画しやすくなります。これまでの取材経験で人を見る目もありますし、豊富な人脈を生かしてどんな人材を呼んできてくれるか、ワクワクしますね」(ペリーさん)

 日大に“ルンルン”を運んできてほしい!