退職時にTBSの局アナらに花束を贈られる桶田敦容疑者(本人SNSより)
退職時にTBSの局アナらに花束を贈られる桶田敦容疑者(本人SNSより)
【写真】マスクを外した桶田敦容疑者、TBSの有名アナらに囲まれて…他

 関係者などによると、大阪府出身で10代のころからジャーナリストを志し、地元の公立高から信州大学の理学部地質学科へ。卒業後、通信社勤務を経てTBSに転職した。

TBSの敏腕プロデューサー

「得意分野がもうひとつあって選挙報道に強い。“小泉劇場”といわれた2005年の郵政民営化解散・総選挙では、当時、局のニュースの顔だった『ニュース23』キャスターの筑紫哲也さんと、テレ朝『ニュースステーション』でライバル番組MCを長く務めた当時フリーの久米宏さんを投開票日の選挙特番でブッキング。2枚看板で民放トップの視聴率をたたき出した。特番プロデューサーとして仕切ったのが桶田容疑者だった」

 と前出のTBS関係者。

 こうした実績にあぐらをかかず現場主義を貫き、後進の指導に情熱をそそぐ日々を送っていたとみられる。同大のほか、早稲田、慶応、上智をはじめとする有名大学でメディア関連講座の講師などを歴任。NPO法人放送批評懇談会が優秀な番組などを顕彰する『ギャラクシー賞』テレビ部門の委員でもあった。

 柔和な表情に鋭い目。桶田容疑者はフェイスブックで、報道のあり方や問題点をあげつらっていた。

 例えば、メディアの世論調査に不正があったと報じられると、

《あり得ない出来事です。(中略)メディア全体の世論調査への信用が墜ちる話です!》(20年6月19日付)

 と厳しく批判。

 ニュース番組についてはプロデューサー目線で、

《報道ステーション、9党首討論会。50分あるかないかで語るには時間が無さすぎ。個別にじっくり聞く場を作る方が、大越さんも生きるよなぁと思いながら視聴》(21年10月14日付)

 と書き込んでいる。