12歳の頃の黒田勇樹(1994年、TBS系ドラマ『人間・失格』)
【写真】『人間・失格』に出演、中性的な美少年だった12歳の黒田勇樹

芸能の仕事しかやってこなかったから、普通の人と自分の何が違うかわからなくて。それで、芸能から離れようと。“普通コンプレックス”だったんですよね。でも、いざ一般社会に出てほかのことをいろいろやってみた結果、“これ(芸能)しかできないなぁ”と」

 “普通”を知るべく飛び出した一般社会では、警備員や引っ越し屋などの多くのアルバイトを経験し、その中でもコールセンターでの仕事ぶりは高評価を受けたという。

「僕、クレーム対応がすごく上手なんです。だって、会社として相手に言っていいことは決まっているじゃないですか。だったら、その言葉に気持ちを込めればいいだけなんです。冷たい“こちらではお答えできません”なのか、温かい“こちらではお答えできません”なのか……。役者の経験があったから、それが超上手だったんです。だから、めちゃくちゃ昇給しました(笑)」

 俳優経験がアルバイトに活かされたが、その逆もあったそう。

「演技の幅も広がったというか。俺は、世の中に悪い人はいないと思って演技をしていたんですが、いざ社会に出るとやっぱり悪いやつもいて(笑)。それを知ったら、“悪いやつ”の演技を思いっきりできるようになって。“これ、めっちゃいい取材じゃん”って現実社会に出て気づいた感じですね」

2020年に再婚、1児の父親になった

 私生活では、2012年に結婚した女性と2013年に離婚。その後、2020年7月に再婚すると、第1子の男の子が誕生した。

「僕は、嫁……いや、妻とか、関わる人たち全員を人間として見るというのを決めていて、もうすぐ2歳になる息子に対してもそうしています。息子は最近、怒ったときに机をたたくようになって、注意しようとしても“ダメ”と言われるのが嫌みたいで。でも人間として話し合いを続けたら、机をたたくのを我慢するようになって、嫁に“勇樹くん、パパの能力ありすぎない?”って言われました」

 子育てに奮闘中の様子。ちなみに……“嫁”を“妻”と言い直したのは?

「“嫁”は家に入る人、“奥さん”は奥にいる人で、“妻”というのが正しいという世の中の風潮があるじゃないですか。僕はあえて統一せずにめちゃくちゃに言うようにして、“別にどれでもよくね”ということを発信するようにしています。だって、そこを気にしていたら演劇とかドラマがつまらなくなっちゃいますもん。言われて嫌な人がいるなら言わないほうがいいでしょうけど、“言われて嫌な人”が減ればいいと思っているので、わざと散らして言ってます。せっかく結婚してるし、こういう戦い方もあるんです(笑)」