確かに、長女の眞子さんや次女の佳子さまは、『国際基督教大学(ICU)』を卒業され、悠仁さまは幼稚園から高校まで学習院以外で学ばれている。

「国民に近しい皇室を重視する象徴天皇制において、皇族方の学習環境が多様化していくのは自然なことです。“皇族のための学校”と言われてきた学習院以外の大学に通えば、さまざまな背景を持つ人と出会い、異なる価値観に触れる機会も増えるのではないでしょうか」(河西准教授)

初代総長は「昆虫学者」

 皇族方のご進学によって与える社会的な影響は大きい。

「筑附高のように、初めて皇族を迎える学校であれば、受け入れ側の警備体制を整えたり、在校生や保護者の理解を得たりする必要があります」(河西准教授)

 悠仁さまのご入学前、筑附高の外壁には不審者の侵入を防ぐ『忍び返し』と有刺鉄線が設置されたほか、24時間体制の警備員も配置された。

「保護者に対しても、入校時に身分証明書の提示が求められるようになりました。アットホームな雰囲気が魅力だった筑附高の在校生や保護者の間では、最近の窮屈さを口にする人も少なからずいます」(前出・在校生)

 そんな状況の中、悠仁さまは……。

「ICUに進学するのが無難、というお気持ちが強まっているようにお見受けします。警備面の心配がなく、周囲からの理解も得やすいのは大きなメリット。何より、今も同じ屋根の下で暮らされる佳子さまの影響は大きいでしょう」(前出・宮内庁関係者)

 佳子さまは、1度は学習院大学に入学されたが、2年生の夏に中途退学。その翌年からICUで4年間学ばれた。

佳子さまは大学卒業時、「充実した学生生活を送ることができ、感謝」とコメント('19年3月)
佳子さまは大学卒業時、「充実した学生生活を送ることができ、感謝」とコメント('19年3月)
【写真あり】金髪の男性に密着されてしまうかなりミニスカートの佳子さま

「グローバル色が強く、皇族が特別扱いされにくいという、眞子さんのキャンパスライフを聞くたびに、佳子さまは憧れを募らせておられたとか。その魅力は当然、悠仁さまにも伝えていらっしゃると思います」(同・前)

 充実した英語教育のほか、人文科学や社会科学などを幅広く学ぶことのできるリベラルアーツ教育を実施しているのがICUの特徴だ。さらに、

「初代総長の湯浅八郎氏は、実は昆虫学者。東京郊外の三鷹市に位置するキャンパスには、たくさんの昆虫や鳥類がすんでいるのも、悠仁さまにピッタリかもしれませんね」(ICU卒業生)

“未来の天皇”の目の前には無限の可能性が広がっている。


三井慎太郎 東京・日本橋にある『三井塾』塾長。大手集団塾講師、個別指導塾講師を経て2012年に独立。幼児から高校生まで指導している

河西秀哉 名古屋大学大学院人文学研究科准教授。象徴天皇制を専門とし、『近代天皇制から象徴天皇制へ―「象徴」への道程』など著書多数